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君は今日もあいつ命、で、俺は今日も君を見てる。

親衛隊に入っている子に片思いしているちょっと性格の悪い主人公

思いは一方通行

 「会長様かっこいい……っ」

 そう呟くのは俺の隣に座る、周防梓。

 顔立ちは可愛いほうだけど、美形ばかりが多いこの学園ではあまり目立たないほうだ。

 梓は生徒会長の親衛隊に所属していて、会長命。

 嬉しそうに生徒会専用席に座って、会長を見つめる顔といったら可愛くて、今すぐ鳴かせたらどんなに気分いいんだろう、とか考えてる俺と一年前から親友をやっている。

 まぁ、俺は恋愛感情で梓の事が好きなんだけど。

 梓は本当に何で会長なんか見てやがるんだか。

 大体会長って親衛隊に態度ひたすらひどいし、それなのに健気な梓達親衛隊って凄いと思う。

 ―――会長なんかやめて俺の事好きになってくんねえかな。

 そうしたら俺、思いっきり可愛がってやるのに。

 きらきらした目で会長を見てる梓。

 ――こいつは毎日毎日どんだけ俺を嫉妬で狂わせるんだろうか。

 俺の気持ちなんて欠片も気づいていない梓を見ながらそんなことを思う。

 「ね、里桜会長様かっこいいね!」

 「さあ? 俺にはわかんねえ」

 同意を求められたけれど、正直全然わからない。会長は顔は確かに美形だけど、それ以外に惹かれる要素は欠片もないと思う。

 というより、典型的な顔だけの男が会長だと思う。

 「もう、会長様あんなにかっこいいのに何でわかんないかなあ」

 むくれたように頬を膨らます梓。

 あーマジ可愛いな、こいつ。そんな事を思いながら梓の頭を撫でる。

 いつもの光景だし別に騒ぐ奴もいない。

 一応俺にも親衛隊いるから梓と仲良くしはじめた頃、奴ら梓に嫌がらせしたからまあ、そんな事二度としないように躾たんだよな。

 第一親衛隊だって人間だし、ちゃんと話せばわかってくれる子も沢山いるのにさ。

 そんなお話もせずに親衛隊嫌う会長達ってと呆れそうになる。

 馬鹿な会長達。

 そんな馬鹿に恋してる梓。

 本当、俺の気持ちに全く気づかずに会長だけを見てて、黒い思いが湧き出てくる。

 ―――好きだっていったら、梓は困るだろうな。

 それを思うと気持ちを伝える気にはならない

 困らせたくないし、こんなに近い関係を遠くしたくないって思う。

 そういう考えは意気地なしかもしんないけどやっぱり、会長を好きだと公言してる梓には言いにくい。

 「里桜、どうしたの?」

 「何でもないよ、梓」

 ああ、梓が俺のほう向いてくれないかなとか、会長に飽きてしまえばいいのにとか、そんな事ばかりがわいてくる。

 「何かあったらいってね、里桜!僕はなるべく里桜の力になるから」

 そうして梓はにこにこと笑う。

 何処までも優しく、可愛く笑う梓。

 そのどこまでもかわいらしい笑みを見て、ああ、やっぱり俺梓の事ほしいんだよな。なんて実感する。

 会長様会長様と会長に夢中な梓。

 会長何かに可愛い梓をやりたくなんてないから、俺は――絶対いつか梓を手に入れたい。

 俺からみた会長はろくでなしで、どうしようもなくてだからこそ会長が梓にきつい態度をして梓が傷つけばいいと思う。

 だって、弱ってる人間は簡単に人にすがるものだろう?

 傷つく梓はみたくないけど、そんな事があったら俺は、梓を思いっきり慰めて、優しくするんだと思う。

 だって梓の事を俺はほしいから。

 誰かになんてやりたくないから。

 「会長様かっこいいっ」

 ―――そういって笑う梓を俺は今日も思ってる



end


里桜

親衛隊ありの結構美形。

梓に片思い中。


生徒会長親衛隊の隊員。

隊長でも何でもない下っ端

会長様大好き


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