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生徒会長なんて面倒なだけだ 3

 「夜…お前もうちょっと緊張ほぐせよ」

 「いや、だって…、新生徒会のメンバー今から来るんですよね。超わくわくするし、緊張するんですけど。

 大体、俺の噂って色々あるじゃないですか」

 全く身に覚えのない噂だのなんだのが学園中を飛び交っているのは事実だ。

 今から新生徒会に選ばれた面々が来るが、正直わくわくすると同時に妙に緊張する。

 友達欲しいと思ってる。今のところまともに喋るのは雷人先輩だけだ。

 俺もっと色んな人と仲良くしたい。

 新生徒会メンバーが選ばれるまで雷人先輩が生徒会の仕事を手伝ってくれた。本当にこの人いい人だと思う。

 「…まぁ、噂は色々あるが、夜は別に嫌われるような性格してないし大丈夫だと思うぞ。

 近寄りがたく感じられて周りが近づいてこないだけだし…」

 「そうですかね。いや、しかし本当仲良くできるかなって気分ですよ」

 雷人先輩と一緒に生徒会室で新生徒会メンバーを待ってるわけだけど、本当緊張する。

 中学の友人に今の状況いったら、「え、お前に友達出来てないの? しかもそんな理由で? なんかうけるんだけど」だの「お前、喋れば絶対仲良くできるから頑張れ」だの言われたけど。

 そうしてしばらく雷人先輩と話していれば、生徒会室の扉ががちゃっと開く。



 入ってきたのは、四人の男だった。


 …まぁ、やっぱり、抱きたいだの抱かれたいランキング上位者なんだけどな。

 でも兄貴が真面目に出来そうな奴選んだって電話でいってたから仕事はしてくれるかなと期待してる。

 「あれ、風紀委員長じゃないですか」

 何で風紀委員長が居るのだろうと首をかしげる黒髪美人さん。

 何だか真面目そうな印象を持つ人だ。

 「生徒会長こんな間近で見るの初めてー」

 にっこりとほほ笑む愛らしい美少女顔の男。

 「ほぉ、綺麗な顔しとるなぁ」

 何て言いながらマジマジと見てくる男前な人。

 「生徒会長って風紀委員長と仲良しなんだね」

 なんていって笑う中性的な綺麗な人。

 …ランキング上位者だけあって、本当見た目いいよなと思う。

 「あーっと、雷人先輩にはちょっと新しい生徒会来るまで仕事手伝ってもらってたんです」

 「…敬語?」

 「……どんな噂回ってるか、俺は把握してないんですけど。先輩には敬語使わなきゃでしょう?」

 新生徒会は、他の面子は全員2,3年から選出されたって兄貴いってたしな。

 俺、一年だし、普通に初対面からため口はありえないだろ。あの転入生はともかくとして。

 そもそも俺は礼儀がなってないの嫌だし。

 「へぇ、噂はあてになんないんだねー」

 「えーっと、とりあえず自己紹介しませんか?」

 「オッケー。じゃ、まず僕ね、僕は野中英っていうの。よろしくー」

 美少女顔さんはそういって笑う。

 「私は、峰松ゆうと言います。よろしくお願いします」

 そういって笑う、美人さん。

 「俺は桂木央貴。よろしく」

 男前さんはそういいながら、ソファに腰掛ける。

 「俺は橋口誠。よろしく」

 なんていって笑う、中性的な人。

 「俺は阪原夜です。よろしくお願いします。先輩方」

 いい人そうでよかった。

 そうおもって、思わず笑みがこぼれる。

 だって、前の副会長達は、俺の事最初から敵視していて友好を深めるとかあったもんじゃなかったから。

 「夜君。笑顔可愛いねー」

 「ちょ、野中先輩、頭撫で廻さないでください。髪ぐちゃぐちゃになりますから!」

 いきなり可愛いなんて口にしながら椅子に座っていた俺に近づいて頭をなでてくる野中先輩にそういって文句を言う。

 「んー、英でいいよ。夜君」

 「あ、私も下の名前でいいですよ。私も夜君って呼ばせてもらいますね」

 「俺もそれで。俺は夜って呼ぶ」

 「俺も下でいい」

 「じゃあ、英先輩、ゆう先輩、央貴先輩、誠先輩って呼びますね!」

 凄く嬉しい。ああ、まともに会話できる人が増えた! って素晴らしいと思う。俺は満面の笑顔を浮かべていると思う。

 「夜君嬉しそうですねぇ」

 「あー。こいつ噂とかのせいで俺以外とまともに喋ってなかったらしい」

 「へぇ? 風紀委員長は何で夜と仲良くなったんだ?」

 「書類届けにきたら一人で仕事してたんだ、夜が。で、敬語に驚いてたら夜が会話に飢えてたのか一気に喋ってきて、仲良くなった」

 「へぇ、で、わざわざ夜の手伝いか、ふーん…」

 「央貴先輩何でニヤニヤしてるんですか…?」

 「いやー、風紀委員長にも春が来たんだなと思ってな」

 「春が来た…?」

 「まぁ、夜は知らんでいい」

 …まぁ、よくわからないが、喋れる人が出来ただけで嬉しいからいいとしよう。

 「セフレとか多いって噂嘘ですよね? 見てる限り…」

 「あーっと、ゆう先輩。俺一般の学校から来たんですよ? 中学普通に共学ですよ?

 俺はノーマルです。それにセフレとかんなものつくりません……」

 「へぇ、噂もあてになんねぇな」

 央貴先輩が、面白そうに笑う。

 「俺、噂とかのせいで本当喋る人いなくて! だから英先輩達が話しやすい人で凄く安心しました」

 そういったら、雷人先輩も含めて皆が笑ってくれた。

 ああ、生徒会の仕事なんて面倒なだけだけど。

 仲良くできそうで凄く安心した。




end



―オマケ(雷人side)―



 「夜君って外見かっこいいのに、なんか可愛いよねー」

 「本当、嬉しそうに笑ってますね…」

 「面白そう」

 「…噂みたいに変な奴じゃなくてよかった」

 次々に喋る新生徒会の奴ら。

 ……夜が嬉しそうなのはいいけど、俺以外に夜が噂と違うのばれてるのはなんか嫌だ。

 多分、俺は夜の事が恋愛感情で好きなんだと思う。

 面白いし、なんか可愛いし。

 にこにこしてる夜見てると、思わず笑みがこぼれた。





end


野中英

美少女顔。可愛いものとか好き。


峰松ゆう

美人さん。笑顔が綺麗で見るものがなんか魅了される感じ。


桂木央貴

かっこいい系。面白い事大好き。三年生。


橋口誠。

女とも男とも思えるような中性的な顔立ち。冷静で頭がいい。


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