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可愛い恋人がいて、俺は幸せです。 2

 「廉」

 「何だ、臨」

 今、俺と廉は副会長達と一緒に食堂に来ている。

 もちろん、転入生君――真紀(あの後仲良くなった。廉が嫉妬してて可愛かった)も一緒だ。

 「真紀は私のですよ!!」

 「「違うよー。真紀は僕らの」」

 「えー、真紀ちゃん誰がいい?」

 「だ…めっ。ま、きは…」

 「副会長達も真紀が困ってます」

 「…てめぇ」

 「お前ら喧嘩するなよ!!」

 目の前では真紀争奪戦が開催中。真紀はなぜか異様にもてている。

 「にぎやかだなと思って」

 「ああ。にぎやかだな」

 真紀の何処に惹かれてるのか不明だけど。

 親衛隊が煩いからちょっと控えればとは思う。

 てか、廉のが絶対可愛い。可愛いは正義だよね、うん。

 オムレツ(こんなの食べてる時点で可愛いよね)を頬ぶっている廉に何だか苛めたくなって言葉を放つ。

 「廉はあれに混ざらなくていいの? この前まで混ざってたのに」

 「な、あ、あれは臨に嫉妬してほしかっただけ」

 「本当? 副会長達があんなにはまる真紀にちょっとぐらいくらっとなったんじゃないの?」

 そんな風に言えば、廉の顔がどんどん歪んでいって面白くなる。

 「全然、そんな事ない! だって、臨の方が…、可愛いし、かっこいい」

 「廉は真紀より俺のが好きなの?」

 「当たり前!! の、臨が俺は一番好き」

 「でも俺真紀っていい子だと思うなぁー。廉より可愛い顔してるし」

 「え、駄目!」

 もう、可愛い。

 不安そうに顔を歪めるの、マジ可愛い。

 俺の言葉で廉の表情が崩れて、俺が好きだからって泣きそうになるって何て可愛いの、廉って。

 まぁ、情事の時は俺がネコなんだけど。廉ってネコもいけるよね。

 あー、今度押し倒してみようか? 何て思ってしまう。

 俺、廉の事抱けるだろうし、普通に廉に欲情するしね。あーもう、なんでこんなに可愛いんだろう、俺の恋人。

 「冗談、冗談。俺は廉が一番好きだよ?」

 「――っ、俺も!!」

 可愛い。

 あー、可愛い。

 本当可愛い。

 何でこんなに可愛いの、廉って。

 俺の言葉にキラキラした目を浮かべていて、可愛すぎる。

 可愛いなぁ、と思いながら廉を見つめていれば、声が聞こえてくる。

 「不良が、真紀に近づかないでくれないですか?」

 「あぁあ?」

 「ちょ、お前ら喧嘩するなよ! つか此処食堂だから。食堂で喧嘩とか周りに迷惑だろ」

 副会長達敵意丸出しだなぁ…。

 親衛隊荒れっぱなしじゃね、これ。

 風紀がその内文句いってきそうだよね。

 まぁ、可愛い廉に迷惑かけたくないって嫌がらせそこまでひどくないけど。俺の廉は可愛いだけじゃなく、カリスマ性あり、愛されているからなー。

 「真紀はモテモテだね、廉」

 「ああ」

 「あ。廉、口にオムレツついてるよ?」

 そういって、またスプーンでオムレツを食べ始めた廉の口元についたそれをなめとる。

 そうすれば、

 「なっ……」

 そういって口元を押さえて顔を赤くする廉。

 あー、もう可愛い。

 つか俺らヤったりしてるのに、どうしてこんな些細なことではずかしがるんだろ。

 まぁ可愛いからいいけど。もう俺可愛いしか廉に思ってない気がする。

 「これぐらいで顔真っ赤にして、廉って本当かわいー」

 「…っ」

 にっこりと笑って告げた言葉に何だか恥ずかしそうな廉。

 「臨、廉!! 何いちゃついてるんだよ。見てないで俺を助けろ」

 何だか騒ぎの中心の真紀がそんな事を言いながら俺たちの方を見てる。

 あー、まぁ普通にハーレム形成とかあんまない状況だもんね。

 真紀も副会長達にどう対応していいかわからず困っているらしい。

 「副会長達、そんな風にやってたら真紀に嫌われるよ? あと親衛隊が荒れると俺の廉に迷惑がかかるから、親衛隊が動きそうな事あんますんのやめない?」

 親衛隊荒れると廉とか、あと風紀委員長とかにも迷惑かかっちゃうからね。

 風紀から文句言われるのは廉だし。

 とはいっても、風紀委員長は廉の幼なじみで廉を弟みたいに可愛がってるからあんまり廉に強く言わないけど。

 廉に迷惑がかかるという言葉に、顔を歪めた副会長とか不良達。

 いやー、俺の廉って凄いよね。

 なんか色んな人達に温かい目で見られてるし。

 廉って学園で一番人気者なわけだしなぁ…。

 廉にひどい事したら学園中敵に回すもんね、本当に。

 「廉、食べ終わったら、部屋いこーね」

 「ああ」

 そうして少しは大人しくなったが、いまだに真紀争奪戦を繰り広げる面々の隣で俺と廉はのんびりと過ごすのだった。



end


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