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キレました

浮気に切れた子がいます。短いです。

 「あ…、んぁ…」

 喘ぎ声が聞こえる。

 ……一応、俺の恋人の部屋から。

 こいつは喧嘩売ってるんだろうか。毎回毎回。

 ………これで通算すると、20回目だ。

 あいつと俺が付き合いだして、一年たったある日。その日、あいつははじめて浮気をした。

 それから、3カ月だ。

 その間で、浮気をし続ける奴の心情など、俺にはわからない。

 「――気持ちいか?」

 あいつの声が響く。

 それと同時にどうしようもなく、気持ち悪くなった。

 この学園は男子校で、ホモが多い。

 俺はノーマルだったけど、あいつに迫られて落ちた。

 ………あいつが、俺の隣で笑ってるのが、好きだったのに。

 好きだから、浮気をされても、謝られたら許したよ。

 好きだから。別れたくなくて、傍にいたくて。

 ――でも、もう、切れてもいいよな?

 ガチャと、扉をあける。

 そして奴と奴の相手と目があう。

 「………大祐」

 驚いたようなあいつの声がその場に響く。

 今まで行為中に入っていった事はなかったから、これからもそうだと安心しきっていたのかもしれない。

 それに俺が今笑っているのが怖いんだろう。

 「なあ、真」

 奴の名前を呼ぶ。奴は俺を見ている。まっすぐにこちらを見据えている。

 「別れようぜ。そっちのがてめえも嬉しいだろ?」

 にっこりと笑っていった。

 ――いい加減、俺も怒ってんだ。

 「は?」

 「は、じゃねえし。馬鹿が! 何浮気しまくってんだよ、てめえは! しかも何回目だ

 てめえからつき合えとかほざいてたくせに浮気とかいい度胸じゃねえか。

 つか俺の事そんなに気にくわないならはっきりいいやがれ!」

 「大祐、俺―――」

 「黙れ。やろうに突っ込んだまま何いおうとしてやがる

 つか何がしてえんだよ、てめえは! 毎回毎回謝れば許されるとでも思ってんのか馬鹿」

 「あの―――」

 真が何か言おうとするのを遮って俺はまたいう。


 「とりあえず、俺とお前はもう他人だから。

 つか、マジ俺ヤリチン野郎と付き合っていこうとか思わないし。

 色んな奴につっこんでるとか汚すぎだろ。もう明日から話しかけてくんじゃねぇぞ」

 「え、ちょ――」

 「つか、くたばれ浮気野郎!!」

 …かなりひどい事いってる自信あるが、仕方ないだろ?

 俺、怒ってるんだ。

 だから、奴にもらった指輪を奴に投げつけて、そしてその場から俺は走って逃げた。

 後ろでバカが何かいってた気がするが、もういい。

 好きだけど、でもいい加減我慢できなかったから。

 …新しい恋でも探すとしよう。

 アイツのおかげで俺は男もいけるようになっちまったしな。



―end―


大祐

浮気されて切れた。

儚い感じの委員長。ノーマルだったが、真に告白されてバイに。


大祐の事大好きで付きまとい、ようやく付き合ってもらった。

でも出来心でした浮気を大祐が軽く許すからつい、調子にのって浮気


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