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園芸部と不良

園芸部と不良がほのぼのしている話

短い

 じょうろにそそいだ水を、花壇へとかける。

 コスモス、バーベナ、オキシペタラム――、沢山の花たちが、咲き乱れている。

 僕、野々原藍ノノハラアイは園芸部に所属する一年だ。

 実家は、中小企業で、この学園の中では地位は高くもないし、見た目も平凡だと自分で思ってる。

 お母さんがお花が好きで、昔から育てていた影響で、僕は花が好きになったのだ。

 園芸部はあんまり人気がなくて、この生徒数が多い学園で10名ほどしか所属していない。

 しかも、幽霊部員がほどんどだ。

 お花の世話をちゃんとしてるのは僕と残り数名だけだ。

 「藍」

 お花に水をやっていたら、名前を呼ばれた。

 後ろを振り返れば、見なれた顔が視界に入る。

 「あ、陸也」

 陸也―――赤い髪をなびかせた明らかに不良な、というか、この学園の人気者な彼は僕の幼なじみだ。

 とはいっても、陸也には親衛隊があって、僕が被害に会わないか心配している陸也はこうして、僕が一人の時に時たま話しかけてくるだけだが。

 見た目は不良で、恐れられてるのに、陸也は優しい。

 「それ、昨日さいてなかったよな」

 そして、毎日のように人気のないこの場所にくる陸也はそんな事を言いながら僕の隣に立つ。

 僕が昔からお花のお話を結構しているから、陸也も無意識に覚えているらしいのだ。

 「うん、朝来たら咲いてたんだ」

 嬉しくなって笑ってそう言えば陸也も笑ってくれる。

 本当にこんなに優しい陸也がどうして怖がられてるのか僕にはよくわからない。

 「良かったな」

 「うん」

 お話を育てるのは凄く楽しくて好きだ。

 自分が一生懸命育てた花が咲くのが僕は嬉しくてたまらない。

 それに、お花の世話をしている時、結構陸也もきてくれるから。

 学園じゃなかなか喋れないから、この時間好き。

 「陸也、そういえば、うちの学校に転入生きたんだっけ?」

 「ああ、Sクラスにきたらしいな。俺も藍も関わる事はねぇだろう」

 Sクラスに転入生が最近来たらしいのだ。

 この学園は偏差値高いのに、本当に凄いなと思ってしまう。

 でもまぁ、確かに僕はCクラスだし、陸也は不良クラスのFクラス関わる事はまずないだろう。

 「そうだねぇ。

 あ、陸也、今度ね、町にお花の見に行きたいの、一緒いこう?」

 学園内じゃ親衛隊が煩いかもだけど、外じゃ目撃とかあんまりされないだろうから、たまに僕と陸也は買い物に行く。

 「ああ」

 陸也は頷いてくれた。

 それから、僕と陸也はのんびりと会話を交わしたのだった。





―end―



お花大好き。のほほんとしてて癒し系オーラあり。

実は結構クラス内で癒し効果があると人気だったり。


陸也

結構強い赤髪不良。

転入生には全く興味なし。結構一人で居るけど、花壇にはよく来る。


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