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リコールされました!~after①

リコールされました!の後日談

 「王様、王様、それ俺も食いたい!」

 俺、久我聖夜はFクラスに移動してから快適な日々を送っている。

 あのアホ生徒会の連中は、俺がFクラスに落ちて痛い目にでも合えばいいと思っていたのかもしれないが、この俺を甘く見すぎだね!

 俺は喧嘩もそれなりに出来るし、何より母さんと姉さんのお墨付きの人と仲良くなる才能があるのである。自分でいうのもなんだけど、俺って環境になじむのとか超特異だぜ?

 そんなわけで王様と姫様と仲良い事に加え、Fクラスのクラスメイトとも仲良くやっている。

 寧ろあの副会長生活に比べれば素で居られるし、快適。楽しいからこそ『王道副会長』演じて遊んでたけどさ。素の方がやっぱ楽。

 「ん、やる」

 「ありがとう、王様!」

 ちなみに俺が今何やっているかというと、屋上で昼食を食べている最中。

 王様のお弁当(見た目からは考えられないけれど王様の手作り)があまりにもおいしそうだから欲しいっていったら王様はくれた。王様は見た目はザ・不良って感じで怖いけれど家庭的なのだ。あとは友人には優しい。王様がこうしておかずを恵んでくれるという事は俺は王様の友人枠に入っているということだ。それはそれで嬉しいものである。

 「王様、変わりに食後のデザートやるから!」

 「おう」

 「……ヒジリが料理得意なのはともかく、帝はその見た目で料理得意とか詐欺だよなー」

 王様にお礼にデザートをやることにしたのだが、姫様がなんか言っている。

 俺は料理は得意な方だ。俺父さんは昔に死んじゃったし、母さんと姉さんに育てられたから、家事とかは出来るんだぜ。

 「姫様はその見た目なのに料理出来ないもんなー」

 「……はっ、細かい事なんて俺に出来るわけねぇだろ」

 逆に姫様はかわいらしい見た目なんだけれど、家事とか全然出来ない系の男子である。見た目とのギャップとかが面白い。

 それにしても姫様、基本的に姫とか可愛いとか言われるの嫌いなのに俺の姫様呼びは許してくれているし、そういうところは可愛いなぁと思う。

 それにしても王様も姫様もFクラスじゃなければ生徒会への打診きたんだろうなって感じの顔の良さ。あのアホ達じゃなくて王様と姫様と生徒会やれたら楽しかっただろうなぁなどと考える。

 「姫様不器用だもんなー」

 へらへら笑ったけれど姫様は怒らなかった。

 本当姫様って結構怒りっぽいのに、呆れた顔を向けてくるだけって俺と姫様は仲良しって事なのだ。

 「ヒジリ、そういえば聞いたか」

 「なにをー?」

 「一般の方色々とボロが出てきているらしいが」

 「あー、一応。てか王様調べてたのか? そんなの興味なさそうなのに」

 「一応、ヒジリにかかわりがあるから調べさせた」

 「そっか。あはは、王様、俺の事大好きだよなー」

 「ああ」

 「王様って素直だよな。そんな王様が俺も大好きだぜ!」

 こんなこと言っているけれど、王様は基本表情を変えない。なんか真面目な顔でそんなこと言っちゃう王様が俺は大好きだ。

 と、そんな会話をしていたら姫様が混ざりたそうな微妙な顔をしてこちらを見ていた。

 から、

 「姫様ー。俺姫様も大好きだから、そんな寂しそうな顔しなくれいいぞ」

 「うぉっ、いきなり、抱きつくな、ヒジリ!」

 姫様に飛びついていったら、姫様が滅茶苦茶慌てていた。でも嬉しそうだ。本人可愛いといわれるの嫌いらしいけど、そういう所が可愛いといわれるのだと思う。

 「てかさ、王様。向こうが崩壊していようが、俺には関係ないと思うんだけど。もうやめたし」

 「向こうはそう思っていないだろう。ヒジリを連れ戻そうとする可能性もあるだろ」

 「あー、そっか。でも俺あそこ窮屈だし」

 「そうか」

 「ああ。面倒だしな。ま、面白かったけど」

 というか、その可能性もあるのかと王様の言葉に考える。

 でもさ。正直自分たちで追い出しておいて自分たちの都合で連れ戻そうとするとか正直自分勝手すぎじゃね? と俺は思うわけ。

 向こうには親しい友人もいないし、ただ俺の『王道副会長』って仮面に惹かれてきた連中ばかりだったし、素を曝け出すほどに仲良くしたいなーってのも居なかったしな。

 それ考えると王様と姫様っていう大事な友人がいるFクラスにいるのは当然だよな。

 「ヒジリ、向こうの奴らが何かやってくるなら俺がどうにかするからな!」

 「姫様、ありがとー」

 気合いを入れる姫様はいい子だなとなんかニマニマした。

 「当然だろ。ヒジリがこちらにいた方が帝も機嫌いいし、……俺も嬉しいし」

 「あはは、俺も王様と姫様と一緒に居られた方が嬉しいよ」

 姫様はやっぱり可愛い。俺も対して興味ない連中に囲まれてきゃーきゃー言われるより、王様と姫様と楽しくやる方が嬉しい。

 「あ、そうだ。ヒジリ。今度夜遊びにいこーぜ」

 「おー、いいぞ。俺も久しぶりに姫様たちと夜の街で遊びたい」

 結局リコールされてこっち来てから、のんびり王様と姫様と過ごすのを満喫していて、夜の街で遊ぶとかしていなかったのだ。

 王様と姫様も特に外に遊びに行くとかしていなかったし。

 俺も夜の街で遊ぶのは久しぶりだし、楽しみである。他の友人たちとも会えるしな。

 「じゃあ、今夜行くか」

 「ああ」

 「行く」

 王様の言葉に俺と姫様は頷くのであった。




 ――リコールされました!~after①

 (リコールされて、一般クラスが大変でも、もう俺には関係がない)




聖夜は王様と姫様と楽しく日常を過ごしています。

なお、一般クラスは大変ですがそんなもの知った事ではないという。

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