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目当ては彼ではなく、君です。 3

目次と概要を追加したため、話数がずれております。

 力哉は相変わらず生徒会や風紀委員といった人気者たちをはべらせている。男のハーレムを男で形成しているとか、中々すげぇよなと思ったりもするが、正直どうでもいい。

 力哉は親衛隊から嫌がらせを受けているらしい。まぁ、俺の親衛隊は力哉に嫌がらせはしていないけれど、力哉に嫌がらせをするように他の親衛隊を煽っているしな。

 本当は俺の親衛隊も力哉がうざくて嫌がらせしたいらしいけど、後からそれを問われて解散とかなっても俺も困るし、提案してみたら実際にけしかけているから笑える。なんていうか、本当俺自分の親衛隊の事嫌いではないんだよな。

 そもそも、使い勝手の良い駒みたいな立ち位置なのが俺の親衛隊だし。佐竹なんて俺に恋愛感情なんてないノーマルの癖にストレス発散目的に隊長やっているし。ただあれだな、やっぱ俺力哉みたいな純粋無垢みたいなのようりひねくれてたり、性格悪い奴の方が好きなんだよなー。

 って、親衛隊の前でいったら「そんな雪野様が好きです!」「頑張って悪になります」とか奴らはいっていた。表面的に俺は爽やかなスポーツ少年だけど、俺の素を知ってもそんな言う親衛隊に悪い気はしない。

 生徒会はそろそろ親衛隊を解散させようとしていたりする。したら絶対学園の治安悪化すること目に見えているが、あのバカたちは一切そういうことわかっていないらしい。本当に馬鹿すぎる。とりあえず達哉君がひどい目に合わないように守らなきゃ。

 そうそう、達哉君と俺、大分仲良くなれた。今日も達哉君と遊びに出掛けるのだ。

 「達哉君、お待たせ、待った?」

 「ううん、さっき来たばっか」

 達哉君が甘いもの大好きだからって、知り合いにおすすめのお店とか聞いているんだ。甘いもので達哉君を釣り、見事デートできるとかうれしいし。

 二人で出かけられるだけでもうれしいし。達哉君可愛いから見ていて楽しいし。

 最近力哉への嫌がらせが活発化しているのもあって力哉は生徒会室とかに連れ込まれることもおおく、達哉君に絡むこともない。俺はまぁ、誘われてももともとあんまいかないし、達哉君がいるから行っていた面があるから。

 それにこのタイミングで力哉と離れた方が色々と都合が良い。

 風紀委員の方も立て直しをしてきているし、生徒会の補佐たちも力哉とその取り巻きたちをどうにかしようとしているし、俺は力哉に恋愛感情もなく、興味もなく、親衛隊が何もやらかしていないとしても、巻き添え食らう可能性もあるからな。

 達哉君と仲良くなりたいからって、力哉の傍にいて取り巻き認定されていたからそれどうにかした方がいいし。てか、達哉君と仲良くなれた今、力哉と仲良くする必要皆無だしな。

 「今日はケーキ屋さんなんだよな?」

 「そうそう。チョコレートケーキがおいしいって話だよ。達哉君チョコレートケーキは好き?」

 「ああ、大好物だ」

 目を輝かせてそういう達哉君に、俺も頬が緩む。

 達哉君可愛いなぁ。俺の物になってくれないかなって思うけれど、人の気持ちなんて難しいものだ。

 俺に対して悪い感情を達哉君は持ってないだろうなーとは思うけど、達哉君そもそもノンケだしな。男なんて考えられないっていっているけど俺の物にしたい。可愛い。

 嫌われたくないし、強硬手段はしたくないしな。

 達哉君と一緒にケーキ屋に入る。まぁ、こういうお店だから女性だけとか、カップルが多いんだけど、まぁ、俺は達哉君と一緒に来たかったから問題ない。達哉君も一人では入りにくかったみたいだから。

 「おいしい」

 そしてチョコレートケーキを食べた達哉君はそれはもう幸せなそうな表情をする。

 力哉の相手しているときの達哉君って超面倒そうな顔していたり、不機嫌な顔していたりするけど、好きなものを食べているときの達哉君は満面の笑みだ。

 こんな笑みを浮かべる達哉君を見れるだけで俺連れてきてよかったと思える。

 「雪野、美味しいお店教えてくれてありがとな」

 「いいんだよ。俺が教えたかったんだから」

 「雪野って、優しいよな」

 俺が優しいなんて言う奴あんまりいないけどな。表面上はともかく、素の俺は優しくない。

 「達哉君さー、俺の事下の名前で呼んでいいよ?」

 さて、前々から言いたかったことを言ってみる。大分仲良くなれたと思うから、名前呼びしてくれないかなと。達哉君に名前で呼ばれたい。

 「え、じゃあ和希って呼ぶ。俺も呼び捨てでいいよ」

 「じゃ、これから達哉って呼ぶ」

 互いに呼び捨てできるようになり、俺は嬉しい。どうでもいいやつから名前呼ばれても何も感じないけど、好きな子から呼ばれるとやっぱうれしいよな。

 「そういえば、達哉。達哉は力哉の事どう思っているんだ?」

 「え、力哉の事? 迷惑だなっては思うけど……。あいつ、自己中だし。でも、なんでそんなこと……」

 「あー、学園でさ、今力哉たちをどうにかしようって動きがあるからさ。達哉が力哉を大切に思っているならどうにか働きかけるかなーって」

 そう、俺は力哉がどうなってもいい。破滅しても何も思わない。けど一応達哉は弟だから、いやかなって思って聞いてみた。

 「え、うーん。ちょっと薄情かもしれないけど、どうでもいいかな」

 「そう。了解」

 まぁ、散々迷惑かけられているみたいだし、血のつながりがあろうともそう思うのも仕方ないだろう。

 「というか、和希はいいのか? 力哉のこと放っておいて」

 「まぁ、どうでもいいかな」

 俺にとって力哉は達哉に近づく手段でしかなかったし、目的が達成した今はどうでもいいっていうのが本音だ。

 「そうそう、達哉。あんまり一人にならないようにな。色々学園は荒れるから」

 「ああ。気を付ける」

 そういってちょっと心配そうな顔をする達哉。そんな達哉に俺は言い放つ。

 「そんな心配そうな顔しなくていいよ。達哉の事は俺が守るからさ」

 って笑ったら、「な、何言ってんの」とそっぽ向かれた。この反応は脈ありって思っていいのかなと期待してしまう俺であった。



 end



目当ては彼ではなく、君ですの続きです。


力哉と取り巻きたちは破滅への道を歩んでいます。

そんな中で目的を達成したからと力哉に近づく気のない和希でした。




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