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籠の中の鳥はかく思う

第一部に目次と概要追加しました。そのため話数ずれています(7月10日)

 僕は最近いつかを夢見る。

 ずっとこの限られた世界の中で、閉じられた世界を生きている。ずっととらわれ続けている僕は、この限られた世界の中で、ただ生きている。

 与えられたものに満足をして。

 だけど、最近外の話をよくきくのだ。

 僕の世界には、基本的にあいつと僕しか存在しないこの世界、先には何が見えるのだろうかとずっとずっと考えている。僕とあいつの平行線の世界。その世界は僕が生まれた時から閉じられていて。

 あいつは僕をずっとこの籠に閉じ込めている。

 僕とあいつは、同姓である。でもあいつは僕を好きでたまらないらしい。悪い気は特にしない。僕も、基本的に他人はあいつしか知らないけれど、あいつのことが嫌いなわけではない。しいていうのならば、あいつは僕があいつしか見ないように閉じ込めているといった意味合いも強いだろう。うん、あいつはまったく何を考えているのだろうかと思ってしまう。

 僕はこの閉じられた世界に退屈しているわけではないのだ。うん、あいつは僕のほしいものを与えてくれるし、閉じられた世界に不満足なわけではない。でも、ただ、僕はあいつが見ている外の世界を見たいのだ。

 あいつが生きている世界。僕のことをあいつはよく知っている癖に僕はあいつのことをよく知らないなんて悔しいじゃないか。僕だってあいつのことをよく知りたいのだ。まったく、あいつはわがままだ。僕の世界にいるのはあいつだけでいいなんていうくせに、あいつの世界には僕以外が沢山いるのだ。

 「だから、僕は外をみたいんだ」

 と、珍しくあいつ以外の存在にあった僕はそういった。

 「……そうは、いわれましても」

 「ちょっとぐらい外に出してくれてもいいじゃんか」

 「……だめです。殺されます」

 そう困ったように笑うのは、あいつの秘書なんてものをしている男性だ。

 あいつは学生のくせに、家の事業に手を出しているらしく、お金を持っている。僕は学校に通ったことないからよくわからない。あいつが通っているのは、全寮制の男子校らしいが、あいつは寮には入らず、権力を使って毎回僕のいるこの家に帰ってくる。朝はヘリで毎回学園に向かっている。

 僕も学園というものに興味が出てきた。そもそもだ、あいつは非常にもてるらしいというのだ。僕のことを大好きなのは、まぁ、うむ、よしとしよう。

 しかしだ、あいつは外で何をしているのだろうか。僕を籠の中の鳥にしておきながら、あいつは好き勝手だ。

 いい加減怒っていいのではないかと僕は思い始めている。

 うーむ、僕もあいつのすべてを知りたいというのに。僕にばかり制限をつけてあいつはわがままだ。

 「僕もあいつの外の姿知りたいんだけどなぁ」

 「……今までそのようなことはおっしゃっていなかったでしょう? なぜ、今さらそれを」

 「まぁ、今更といえば今更だけど。僕はよく考えたらあいつの我侭に付き合いすぎな気がしてきた。僕もあいつのこともっと知りたいのに、あいつばっかり僕を籠の中の鳥みたいにして」

 「……本当に今更ですね? 今までずっと気にしていなかったのでしょう、どうしてまた」

 「ふと思ったんだよ。あいつは僕のすべてを知りたいといっている。実際僕のすべてを知っているともいえるだろう。この会話も聞かれていることだろう。盗聴器と監視カメラをあいつが僕につけているのは昔からだからね。あいつが僕の台詞をよく聞いて悶えていると聞いたときは、マジかとは思ったけどね。まぁ、それはいいのさ。あいつがやりたいならやらせておく」

 「今、さらっと恐ろしいこと言われた気がするのですが」

 「気にしなくていいさ。ただ僕もあいつのことを知りたいのさ。僕だけがあいつを知らないのも不愉快だなと最近思ってきてさ」

 「……聞かれているのわかっているのになぜ、そんな話を」

 「聞かれているからだよ。あいつは僕の願いはかなえようとはしてくれるからね。僕は外に最近興味が出たんだよ。それでいてあいつがどのように生きているか知りたい。願わくば、そうだな、一度ぐらい学園生活でも送ってみたい気もしなくもない」

 別にあいつとの閉じられた世界が嫌いなわけでもない。本当にただの興味なのだ。大体、僕はあいつに養われているようなもので(自宅でできる仕事はしているから稼ぎはあるが)、こうやってあいつに飼われているような生活も不便ではないし。

 ただ、気になってしまったのだ。あと一度ぐらい学生生活送りたいという願望も出てきた。別に何もおかしい話ではないだろう。

 ってわけで、この話を聞いたあいつがちょっとでも譲歩してくれないかなーなどと考えていたりする。





 ---籠の中の鳥はかく思う

 (閉じられた世界でずっと生きてきたけれど、ちょっと外が気になる)




ずっと監禁生活みたいな感じだけど、特に不便は感じていない

そしてあいつの愛情も不快ではなく受け止めている。ただ最近あいつの外での生活が気になってきたこのごろ。

いろいろゆるい


あいつ

ヤンデレといえる。僕の生活はずっと管理中

全寮制の王道学園に通っているくせに、僕に会うため毎回帰宅する。

僕に対して限定で変態。こんなんでも学園では完璧な生徒会長な予定。



なんだか勢いで書きました。



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