第1話:遭遇、不法侵入者!?
「初めまして。今日から住ませてもらう事にしました。よろしく頼みます」
「・・・はい?」
学校から帰って来て部屋にはいると見知らぬ女が俺の部屋にいた。
「・・・どこから入ってきた?」
ちゃんと戸締まりはしたと思ったが・・・
「ん?そこから」
彼女が指を指した先には割れたガラスと開いた窓。ガラスを割って鍵を開けたらしい。
「そうか・・・」
俺は携帯電話を取り出し110番を押した。
「あ、警察ですか?今俺の部屋に不法侵入者が居るんですが引き取ってもらえませんか?」
「いっ、いやっ、ちょっと待ってください!せめて少しだけでも話を聞いてください!」
「すみません、ちょっと待ってください・・・、で?話ってなんだ?」
「じつは私、宇宙から来たんです」
「もしもし、110番からも救急車ってお願いできますか?」
「だからちょっと待ってくださいってば!!」
「はぁ・・・、すみません。またあとで掛け直します。・・・はい。場合によってはこちらで処理するので。・・・・はいわかりました。それでは」
「処理って・・・・、私は何をされるんですか?」
携帯電話を切り青ざめた顔をしてる女に話しかけた。
「で、宇宙人さんとやら?あんた名前は?」
「あ、はい。田中太郎です」
「ばりばり日本名じゃん!!しかもお前女だろ!!太郎さんっておかしいだろ!!」
「え?けど地球ではこの名前が一番多いと聞いて怪しまれないかなと思ったんですけど・・・」
「おかしいだろそれ!ほぼ日本限定じゃん!!世界中に『田中太郎』さん何人いると思ってるんだよ!それにさっきも言ったけど女でその名前は明らかに変だろ!!」
「ひぃっ、そんなに怒鳴らないでください。あっ、それと名前ならもう一つあります」
「なんだ?」
「『トイレの花子さん』」
「これもちがーーーう!!!やっぱ日本名!!しかももう人の名前じゃなくなってきたし!いい加減トイレに押し込んで流したろかぁ!?」
「うわぁ!すみません!すみません!」
「埒があかない。次!あんたどこから来た!?」
「んと、『キムズフォニア』って言う星から来ました。地球の単位で言うと冥王星から200京光年くらい離れた星です」
「ずいぶん遠い所から来たな。宇宙人って言うくらいだから、やっぱ、UFOで来たのか?」
「UFO?なんですか、それ?」
そう言って首をかしげる自称、『田中太郎』又は『トイレの花子さん』。よく考えたらこいつは俺を馬鹿にしているのか?
俺はこの女を観察してみた。
まず第一に服装だ。
なんて言うんだろうな。見た事ないファッションだ。表現できない。
色は上が青と白の二色だけなんだが、下は緑と白、その他色々。とにかく変わった服(?)を着ている。
髪はクリーム色をしていて腰のあたりまである。さらさらのストレートだ。
目はクリッとしていて、整った顔立ちをしている。
背丈は座ったままだからわからないが160くらいか?結構美人の部類に入るだろう。
特に目を引いたのは瞳の色だ。
蒼いような翠色ののような薄い黒のような見ていると吸い込まれてしまいそうな、そんな色をしている。
「?、どうしたんですか?」
「―――っ!なんでもない」
いかん。見入ってしまった。
「んで?なんだっけ?」
「ですから、UFOってなんですか?」
「いや、ほら。宇宙人って普通UFOって言う空飛ぶ円盤に乗ってやって来るだろ」
「今時そんな古くさい物になんて乗りませんよ?それにあれは子どもが乗るような玩具です」
「じゃあ、どうやってここまで来た?」
「それが、私にもわからないんです」
「?」
「キムズフォニアでの移動方法は『ワーカー』っていう特殊な装置で瞬時に好きなところへ移動できるんです」
「それで来たんじゃないのか?」
「いえ、ワーカーで移動できる最大距離は300億キロ。しかも、私が持っている携帯用ワーカーでは5000万キロが限界です。地球には全然届きません」
いや、それでもかなりの距離だがな。
「じゃあ、どうして?」
「だ・か・ら、わからないって言ってるでしょう!馬鹿ですか、あなたは!何かの弾みで事故が起きたとしか考えられないじゃないですか!まったく。地球人はもう少しかしこい種族かと・・・、しゅひはへん!(すみません!)ひひすひぃまひた!(言い過ぎました!)てふはら、むほんでほっへつえるのひゃへてくらはい!(ですから、無言でほっぺ抓るのやめてください!)」
あんまり生意気な口を利く物だから思いっきり頬をつねってやった。
「で、なんで俺の家に住むんだ?」
「ほっへふねひなはらひかないへふははい(ほっぺつねりながら聞かないでください)!ほろほろひぎれ・・・(そろそろ千切れ・・・)、あぅっ」
限界までほっぺを伸ばしてから放してやった。あ、ちょっと涙目になってる。
「うぅ、なんでこんな事に・・・」
「自分の胸に手を当てて聞いてみるんだな。で、なんでこの家なんだ?」
「行き先がない女の子を追い出すんですか!?」
「知るか。勝手に月でも火星でも金星でも行けばいいだろ?」
「酸素がないと死んじゃうじゃないですか!それと金星は入った瞬間燃えちゃいます!そんなのも知らないんですか?まったくこれだから・・・」
「これだから・・・なんだ?」
「な、なんでもありません!そんな怖い顔して手をほっぺに伸ばしてこないでください!」
「それで?なんで不法侵入してまで俺の家に住むとかいうんだ?」
「ん〜〜〜・・・・・?なんとなく。近かったから?」
「なんとなくでガラス割ってまで人の部屋に入られてたまるかーーー!」
「しゅみまへん!しゅみまへん!ほっへはやへへーーー!(ほっぺはやめてーーー!)」
俺は、千切れそうになるくらいほっぺを思いっきりつねってやった。
その後、女は俺の部屋の隅で何かぶつぶつ言いながらしくしく泣いていたが、とりあえず無視して窓の修理に取りかかった。(てか、ここに居座る気かよ!?)
初めまして!久路間左京です!めんどいんで以後左京で。
暇つぶしや気まぐれで読んでくださった方ありがとうございます!
初めての作品で試行錯誤の結果出来上がった第1話。
まだまだ力不足でこのような作品ですが努力して面白くしていきたいと思います。
それと自分が見てて思ったのですが・・・
・三点リコーダ多いっ!
・文章短い!
・会話、長!
・そして何より誰一人名前が出てない!
うぅ、実力不足・・・、以後精進します。
それでは!またいつか!