ギャラクシーエクスプレッシャー
銀河に敷かれたレールの上を汽車がゆく。それは銀河を旅する銀河鉄道。
その食堂車。
「宮沢先生、次はどこでしたっけ?」
乗客のケンジ少年がテーブルの向かい側に座る、黒いコートを着た青年に聞く。少年が宮沢青年と呼ぶ青年は湯飲みに注がれた熱い茶を啜った。
「確か、金牛宮駅でしたね。野菜が名産で、タウロスタマネギを使った牛丼は絶品だとか」
「牛丼!? 楽しみだなぁ」
「ケンジ君、お仕事が終わってからですよ」
談笑する二人。窓越しにはグスコーブが併走しているのが見える。
「あ、さっき郵便を見たんですけど、金牛宮のサインモンスターは牛型じゃないみたいですね、先生」
と、前方から爆発音。
ケンジ少年と宮沢先生は車窓から身を乗り出し前の方を見る。金牛宮駅の駅ビルが巨大な金色の巨人に攻撃されていた。
「これはいけません。ケンジ君」
「はい! 先生!」
二人は先頭の機関車に急いだ。
先頭の機関車が後続車両を切り離し、レールの上を走り続ける。いくつかの箇所に切れ目が入り、そこから分割され、位置が変わっていく。
「エクスプレッシャー!」
人型になると、中から操る宮沢先生が叫んだ。
そう。これこそがダークマターによってサインモンスターへと変質してしまった守護星神を元に戻すために作られた銀河鉄道勇者エクスプレッシャー!
「ケンジ君! 準備はいいですか?」
『いつでもいいですよ先生!』
「では、お願いします」
『はい! ギャラクシーシステム、ドライブ!』
宮沢先生の要請に戦闘指揮車両のケンジ君は答え、拳でコントロールパネルの赤くて目立つボタンを叩いた。プラスチック製カバーが割れる。
「エクスプレッシャー、ギャラクシーフュージョン!」
金牛宮の駅から鳶色の鳥―スターヨダカが飛び立つ。併走していたグスコーブドリが立ち上がり、二つに割れる。貨物車両からセローゴーシュが射出された。それらはエクスプレッシャーの周りを変わると、あるべき姿へと変形していく。
「雨にも負けず、風にも負けない!」
そして変形したグスコーブ、スターヨダカ、セローゴーシュがエクスプレッシャーにドッキングし、エクスプレッシャーは真の姿を現した。
「そういう者に、私はなった! ギャラクシィィィエクスプレッシャー!」
そう。物語は力を与える。
胸に輝く太陽のマーク。翼は夜鷹のように大きく、脚は燃える火山のように黒く、両腕はセロのように繊細ながらも力強く、そして銀河鉄道のように気高く強い、ギャラクシーエクスプレッシャーだ。
「さあ、サインモンスターよ、元の守護星神に戻っておくれ」
ギャラクシーエクスプレッシャーの設定は以下のURLのロボットから少し修正を加えました。
http://blog.livedoor.jp/tohka_1day1chara/archives/4880727.html
元々ギャラクシーケンジオンでしたが、名前が余りにも酷いので改造。