ブライトネスレーザーwithアイアンロッド
胸にある赤い宝玉の周囲の空間が黒く影に塗りつぶされる。アイアンロッドの胸部装甲に引かれた魔力ラインが鼓動するように微光し、黒い空間に押し込められる。
「初めて使うけど、大丈夫だよな」
現在は黄昏時。アイアンロッドが使おうとする武器にとっては好ましくない時間帯だ。
「光のチャージに時間が掛かるな」
アイアンロッドの魔導師は黒い空間の様子を見て呟く。この空間が、光り輝くまで待たなくてはいけないのだ。
アイアンロッドが見つめる遥か先に砦がある。閉ざされた砦の扉を今から切り裂こうとしている。アイアンロッドの胸にある宝玉は、それが可能なのだ。
力場の維持と光の収集、どちらも魔力を多く消費する。というのに、光の少ない時間帯だ。だが夜が明けるのを待つわけにはいかない。敵の援軍が来るまでに、砦を攻略しなければいけない。
太陽が落ちる直前、アイアンロッドの胸の前にある空間が、弱く輝きを放つ。もう黒い空間があったところ全体が輝いているように見える。チャージ終了の合図だ。
「よし、発射だ!」
アイアンロッドの胸にある宝玉から、光の筋が放たれた。光の筋は砦の鉄扉右上に当たり、鉄を溶かし切りながらゆっくりゆっくりと左下へ向けて進む。
「出力、足りるよな」
半ばまで溶かしきり、光の筋が細く弱くなってくる。
「もってくれ、もってくれよ」
力を抜くわけにはいかない。少しずつ、ゆっくりと。
そして、鉄扉に一本の赤い線が引かれた。光の熱によって赤く溶けた鉄だ。
「全軍に通達! 鉄扉をブチ破れ!」
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