ソードフィッシュwithピッケメルクーリオ
「さて、相手はちょうど格闘型か。いい感じにこいつが試せる」
何もない平地で障害物が何もないのに攻撃をする様子がない対戦相手を見て、剣介は呟いた。
剣介は現在、様々な武装を試している最中であるが、今回メインにテストするのは肩と腰の後ろにそれぞれ二つずつ装備している武装だ。
「射程はどんくらいだっけな」
剣介はピッケメルクーリオの機動性をフルに活かして接近を仕掛ける。相手も剣介に向かって走って近づいてくる。
「……ッ!」
相手の機体は黒く、流線を描くラインがかっこいい……ピッケメルクーリオだった。
「ッ同型!?」
驚く剣介を他所に相手は背中から剣のようなものを上方へ8本、射出した。剣のようなものは空中を舞うと全てが別々の軌道を描き、全て剣介のピッケメルクーリオを狙う。
「なッ!?」
見覚えのある武装だ。剣介のピッケメルクーリオの背中にも同じものがある。初撃の八連を避け、急いで相手をロックオンしてソードフィッシュを射出する。
2,4,6……7本目と8本目を腰の後ろから射出する寸前に、横に回り込んでホーミングし剣介を狙うソードフィッシュにより2本まとめて串刺しにされる。空中に射出できたソードフィッシュも相手のマシンガンにより2本落とされた。
腰を落として跳躍のようなダッシュをする相手に、剣介は剣を振りかぶり敵を攻撃しようとする。振りかぶった腕を敵の日本刀の形をした刀に斬られ、直後7本のソードフィッシュに後から串刺しにされた。
画面には「YOU LOSE」と表示されている。
「ま、負けた!?」
完敗、である。驚愕により心に隙ができた。そこを突かれたのだ。
同じ機体、同じ武装……しかも相手は自分より慣れていた。上手かった。機動も攻撃のタイミングも全て。
だが、
「……わくわくしてきた!」
剣介はへこたれない。分かったことがあるからだ。
「こいつ、すげぇ! ソードメリクリウス、お前、あんな動きも出来たんだな!」
ピッケメルクーリオ。初心者向け既成モデルでありながら、上級者の操縦にも対応できる傑作機である。
ソードフィッシュの設定は以下のURLへ
http://blog.livedoor.jp/tohka_1day1chara/archives/3700869.html
ピッケメルクーリオの設定は以下のURLへ
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