表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ロボットコレクションSS  作者: 藤村文幹
ロボットSS
14/50

エデンガード

 砂嵐が止む。

 凪いだ大気は熱く乾いている。

 其れは人類に残された最後の地であるエデンを背に、砂にくすんだ巨躯を誇る。

「エデンガード」

 誰かが囁いた。

「俺が死ぬまで、いや死んでからもずっと、ずっと持ってくれ」

 叶わぬ願いと知りながらも、少年は言わずにいられない。

「頼むから」

 絶望に染まった声は弱々しい。それでも、願わずにいられない。

 軋むギア。カメラに傷が付いたのか、映像も不鮮明。満足に動けないが、戦わねばならない。

 地平線の向こうで、砂が轟音と共に巻き上がる。敵だ。前へ、進んで戦わねばならない。

 彼は自分に託された愛機を前へと進ませる。何年も何代も、勝ち続けて自分に託された。だから、自分も勝ち続ける義務がある。護るために。

 敵は獣のような、蟲のような化け物で、襲ってくる。理由は分からない。無抵抗で殺されるわけにはいかない。今まで伝えてきた者達を、後で震える人々を、裏切るわけにはいかない。

 だから、彼はボロボロの巨人を立ち上がらせる。戦うために。


 砂塵が舞った。マントが風に震え、擦り切れた端が更に解れる。砂にくすんだ白い装甲も、軋む関節も、全て受け継がれた誇り。

エデンガードの設定

http://blog.livedoor.jp/tohka_1day1chara/archives/5006449.html

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ