表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/5

プロローグ

 志望校を決める基準は学園祭がいかに楽しいものとなっているかだった。制服のデザインとかどうでも良かったし、進学率とか就職率とかも興味なかった。だから、近所の高校の学園祭はすべて回ろうと決めていた。

 そして、学園祭に力を入れている三件目の学校で全身が痺れるような衝撃を受けた。部活動に力を入れており、各々の部活が様々なパフォーマンスを繰り広げていた。その中でも際立って盛り上がっていたのが、軽音楽部だった。聞いたことのない曲だったが、ギターやドラム、キーボード。汗をしたたらせながら全力で演奏し、腹の底から声を張りながら歌うボーカルの人もかっこよかった。

「短い春も長い夏に潰されてしまうけど 寂しくなる秋が訪れる前にはまた花を咲かすよ」

 今にも泣いてしまいそうな切ない声で、体育館中に響いたその声にまるで一目惚れをしたかのような衝撃を感じた。志望校はここにしよう。学力的には少し足りないが、それぐらいなんてことない。もともと勉強は嫌いじゃないからなんとかなる。絶対、ここへ通うんだ。そう心に決めた帰り道、もう何年も触っていない押し入れの奥にあるギターのことを思い出していた。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ