Lv4 勇者とスライム
前回のあらすじ!
傘を取りに帰った魔法使いフードが向かった先は
なんと酒場だったのだ。
レベル0の勇者クームが一人頑張っているなかで
奴は寄り道をしてサボっていたのだ。なんと極悪非道ッ!
マスターと雑談を交えながらとある情報を耳にした
なんと、スライム程度の雑魚しか出てこない
ドがつくほどの田舎で物凄い強い魔物が現れたと
冒険者の間で噂と聞き。クームの事が頭をよぎった
もし、クームが遭遇したらマズいんじゃ……?
そんな都合よく遭遇するものではないと思うが……?
一方その頃クームは……
サボっている魔法使いとは裏腹に真面目に死んでいた
ガンガン世界樹の葉を使ってスライムを倒そうと必死だった
そんなクームを見て、何故かスライムは心を打たれた
クームも少しずつではあるが、
スライムを見ながら剣を振るうようになってきた。
そして!ついに剣がスライムに命中したのだ!
それと同時にクームは地面へ倒れ込んだ。
クームはやり切った顔で右手と親指を上げた。
スライムを倒せたわけではないが
クームにとっては、大きな進展である。
すると、スライムが木の実をクームの元に置いた。
スライムは[食えよ]という顔をしていた。
彼らには友情が芽生えていたのだ!
せっかくなのでクームはかぶりついた。
とても柔らかく水々しい……。
ふと目を開けてみると、スライムにかぶりついていた。
驚いた衝撃でクームは後ろに飛び跳ねて木にぶつかった。
スライムは気にしていないようだ。
クームはスライムを撫でてみた。ひんやりして気持ちがいい。
互いが認め合い、慰め合い、共に戦った彼らこそが。
本当の戦いというものの真の本質なのかもしれない……
え、何これ?強くなったのはいいけど、
仲良くなったらダメじゃ……?
そんなことはお構い無しにお互いが見つめ合っていると
小雨が降ってきた。空も暗雲が立ち込め、もうすぐ夜になる。
魔法使いフードは未だに帰ってこない。
するとどこからともなくスライムが3匹現れた。
クームは彼らを受け入れようとすると
一匹のスライムに切り傷がついていることに気づく。
するとクームの手元にいた
スライムも3匹のスライムの元へ走って止まる。
その瞬間!激しい地鳴りと共に切り傷の付いたスライムが
赤いオーラを纏う。
それと同時に残り3匹のスライム達は逃げ出した。
クームが状況を理解しようとしていると。
切り傷スライムが波動を飛ばしてきた。
把握するより先にクームは吹き飛ばされた。
波動を撃った方向に木々が薙ぎ倒され。地響きが鳴り響く。クームは世界樹の葉で復活すると共に一つのことに
気がつく。残り3枚しかないことに。
そして、まだフードは帰ってこない。
それにクームの足では逃げ切れないであろう。
つまり、クームは一人であのバケモノに勝たなくてはならない
いよいよ、夜となり、雨がクームを打ち付ける。
果たして。レベル0の勇者クームは、
切り傷スライムに勝つことが出来るのだろうか……?
それにしてもフードの帰りが遅すぎる!
一体何をしているんだ!