Lv10 魔法使いとスカイドラゴン
前回のあらすじ!
酒場のマスターに、昨晩ドラゴンの目撃報告を聞き入れた
レベル0の勇者クームと魔法使いフード
そんな時!スカイドラゴンと対面してしまった!
果たして、彼らはスカイドラゴン達を
仕留めることができるのか……?
何やらフードには秘策を用意しているようだが………?
現在。剣がスカイドラゴンAに刺さったまま、
クームは上空を飛ばされている。
スカイドラゴンBも目を覚ましてしまって最悪の状況だ
クームが自信に満ちた顔でこちらを見つめているところだ。
謎すぎる……絶体絶命の状態だが、
唯一の救いは俺がまだ気づかれていないことだ
それに、俺には秘策がある
これで、スカイドラゴン共を根絶やしにするしかない!
「喰らえ!ギガエネルゴン!!」
ギガエネルゴンだ!雷魔法の中でも高威力の技だ。
4番目のスライム戦《5話参照》
でも使用した魔法だが、1つ難点がある。
雷雨の時にしか確実に命中しないということだ
………え?じゃあ秘策当たらないなら意味ないじゃないか?
そうだ。そうなんだ。だが!
あいつが剣を刺したおかげで、避雷針となってくれる
つまり!俺の魔法が通用するということだ
快晴の上空に小さな暗雲が立ち込めた……
その瞬間、雷魔法が直撃した!クームに!
………今思い出した。雷は一番高い物に直撃するのだと
今ので確実にクームは死んだだろうな…………
…………あれは………クームが下へ指を指している………?
その時、クームの指を伝って雷がスカイドラゴンAに命中した
スカイドラゴンAは黒焦げになって動かなくなってしまった
そして!クームは無傷………ではなかったが、
親指を立てたまま落下して、スカイドラゴンBに直撃した
その衝撃によってスカイドラゴンBが動きを止めた
なんと、レベル0のクームが1人でドラゴンを仕留めた……
しかも2匹………前までスライムすら倒せなかったのに……
これが、成長期というやつか…………
「く……クーム!大丈夫か!?」
「………最後の世界樹の葉………使うしかないか……」
「……………これで……どうだ?クーム」
【完・全・復・活☆(ゝω・)vキャピ】
「良かった…………それにしてもお前凄いな、
スカイドラゴンを1人で2匹仕留めるとは……」
【?】
「え?あれだけ自信満々な顔してたんだから、
作戦通りってところだろ?」
【どういう事?】
「え?いや、スカイドラゴンを仕留めた……」
【僕はフードに託しただけだよ?】
「え?」
【フードなら余裕かなって、スカイドラゴン仕留めたの?】
「……………………………」
【上空に飛ばされてから記憶が………】
え?指で雷をコントロールしたのが偶然だった?
落下してスカイドラゴンBを仕留めたのも偶然?
親指を立てたのも偶然?いや、さすがに………
…………まぁ……仕留めたしいいか
俺はドラゴンの目玉だけくり抜いてポケットに入れた
クームには、その間は雑草の観察をさせておいた
さすがに刺激が強すぎると思ったからな
ん?なぜ目玉を持っていくかって?クエスト達成するには
何か証拠を持って行かないとだからな………
「もういいぞー、クーム。そろそろ行こうか」
【フードが教えてくれた、この羽化出草。
もう少しで空に飛んでいきそうだよ!】
「あー……はいはい、そうだな、ちなみにそれただの雑草な」
【????????( ゜д゜)ポカーン】
「ほら、約束の飴ちゃんだ。舐めろ」
【♪~(´ε` )】
「毎回、スケッチブックでカンペしてるのは
大変じゃないのか?」
【頑張るます∠(`・ω・´)】
「……………ま、言いたくないなら
無理に聞き出さなくてもいいか」
【………優しいんだね】
「最悪拷問で爪を1枚ずつ………」
【!?!?】
「ハハハ、冗談だよ………あれ、クーム?」
見ると、クームが一目散に走り出していた
霧が濃い中でクームに迷子になったら、物凄い困る
俺はクームを追いかけて森の奥へと進んで行くのだった………
「おい、ボンバーン。これはどういうことだ」
「ハハハ!!どうもこうもないだろ!!
俺達の乗ってきたスカイドラゴンが殺されているな!!」
「…………………」
「いや、まさか、俺様達が離れている間に殺されるとはな!!
こんな田舎の辺境な地にも凄腕の冒険者がいるんだな!!」
「……………雷の跡………間違いないな……」
「ん?どうした?鬼人?まさか………昼飯か!!」
「勇者共だ……勇者クームと魔法使いフードだ……」
「何!?それは本当か!?探す手間が省けたな!!!」
「まだ温かい……殺されて間もないだろう……
奴らは近くにいるはずだ」
「お!?本当か!!スカイドラゴンを倒せる実力者か
久しぶりに腕がなるな!!早く行k!!」
その瞬間、私は地面を割った
大規模な衝撃で周辺の木々の葉が散った
「…………え………?」
「殺す………殺す…………殺す……………」
そう何度も呟きながら、私は森の奥へ飛んでいった
「…………怖………。ど、どうしたんだ?
あ、待ってくれよ!!」
そう言ってボンバーンも急いで後を追ったのだった……