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雪スライムちゃんをもとめて

ダンジョン内の天井までの高さはそれなりにあり、腰を屈んで進まないといけないとか匍匐前進しなきゃいけないっていうのは全くなかった。


ただ、情報の通りに雪が所々にあり、足をとられてかなり進みづらかった。

一応、滑りにくいような靴にはしてきたけどもやはりちょくちょく滑って転ぶ。

おかげで服が結構汚れちまった。くそっ。

泥を払いのけながら、モンスターを探す。


思いのほか、モンスターが見つからないから、能力とかステータス周りの話を少しだけしたいと思う。


◎ ◎ ◎ ◎


能力やスキルというステータスっていうのは、付与されているもの。つまり、防具や剣といった装備みたいなものだと思ってもらえばいいだろう。

だから、ステータスに表示されているのは、人間のもともとの能力プラス付与される力だ。


で、細かく言わなきゃいけないのがHP、MP、スタミナの話だ。


HPは、そのまま体力なんだけど、HPが0になったからって死ぬわけじゃない。

ただ、能力が付与されなくなるだけだ。

つまり、HPがなくなるってことは装備を外して裸になるようなものだ。


まぁ、そうなったら、大体のモンスターの攻撃に耐えられなくなって死ぬから、HPが0イコール死ととらえてもらっていいのかもしれないけど。


HPがなくなってもモンスターと対等に戦える奴がいるらしいけど、おそらく俺には無理。


で、このHPは、ポーションというアイテムで回復させる。

ポーションはダンジョンのクリア報酬や、モンスターからのドロップ、アイテムによる調合で採取できる。また、普通の店でも買える。けど、結構値が張る。


次にMP。MPは呪文を使うときに使用されるもので、エリクサーでの回復が主だ。魔力を贈与する能力とかもあるらしいが、俺はそんな人を見た事が無いから、その真偽は良く判らない。


で、最後スタミナ。スタミナ自体は、人間のもともとの能力がかなり反映されている。だから、朝走ったりして持久力を高めたりしている。

スタミナの回復は、ずばりふつうの食事、快眠などによって行われる。


うん。とまぁ、こんな感じだ。


HPがある間はゲームの中のアカウントを操作している感覚にちかいかなと俺は思っている。


◎ ◎ ◎ ◎


「一階層には雪スライムがうじゃうじゃいるって聞いてきたんだけどなぁ」

さすがに見つかんなすぎて愚痴を漏らす。


雪スライムっていうのは、俺がいつも倒していたスライムよりかは強い。

特に雪系の呪文を使えるというのが特徴で、ふつうのスライムは近距離攻撃しかできないのに対し、雪スライムは魔法による遠距離攻撃が追加される。


魔法の使えない俺より、ステータスで見たら雪スライムのほうが強いだろう。

だって勝ってるステータスって知能ぐらいな気がするもん。



じゃぁ、ステータスが低い俺が雪スライムと戦う方法とは―――。



簡単なことだ。

攻撃をよけて、何回もダメージを与える。

どれだけ俺の攻撃が弱かろうと蓄積すれば必ず終わりが来る。


有名な人だって

「(攻撃が)当たらなければ大丈夫」

みたいなこと言ってたしね。


相手の攻撃はくらわない、でも俺の攻撃だけ与える。

そんな都合のいいことができるのか。


大丈夫。問題ない。


雪スライムちゃんは、雪系の呪文が使えるがゆえに、それに頼りすぎているところがあるから、そこを狙っていく。


呪文を使っている間は、呪文に集中しなくちゃいけないから守る事も、すぐに攻撃に転じる事も難しい。


つまり呪文さえ使わせて、かつ近づければ、ボーナスタイムっていうわけだ。


うん。簡単だな。

いける。いけるぞ。この作戦。


俺の中で自信がみなぎってくる。


「さぁて、雪スラちゃんは、どこにいるのかな?」

声が少し弾む。


でも、あたりをどれだけ探ってもやはりターゲットは見つからない。


まぁ、ダンジョンの入口だし、狩りつくされてしまったのかもしれないな。

と思いながら俺は奥の方へとさらに進んでいった。


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[一言] 呪文を使っている間は、呪文のみ集中しなくちゃいけないから守りをすることも、すぐに攻撃に転じることも難しい。 ↓ 呪文を使っている間は、呪文に集中しなくちゃいけないから守る事も、すぐに攻撃に転…
[一言] 俺はそんな人を見た音がないからその真偽はよくわからない。 ↓ 俺はそんな人を見た事が無いから、その真偽は良く判らない。
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