Fall in the sky with you
落ちる。夜空の中へ。声をあげることすら、その星空の中ではためらってしまう。ただただ落ちてゆく。自分の人生に価値などなかった。心地よい落下感のなか、そんな事を考えていた。
生きる意味なんて、最初から持ち合わせている者はいないのだ。生きとし生けるもの全ては、それを探し続けるのだろう。それは辛く、苦しいものだ。自らの人生が無価値であることを自覚しなければならない。だがきっと、そうやって自らの存在理由を探し続けることこそが人生なのだ。後悔のない選択なんてない。何が正解だなんて神にすらわからないのだから。だからこそ自分を、自分の選んだ方向を信じて歩き続けるしかない。
おそらく俺はこれからも間違い続ける。だが、どんな失敗も、どんな困難も彼女がいれば乗り越えていける。彼女と一緒なら、どんな出来事も幸せに変えられる。だから俺はこれからも一生懸命に生き恥さらして、彼女と笑いながら生きていこう。
近づき始めた地面を嘲笑うように、二人で空を遠く、遠くまで駆けていった。
ここまで読んで頂き本当にありがとうございました。初めて小説を執筆したので至らぬ点も多くあるとは思いますが、少しでも楽しんで貰えれば幸いです。それでは、またいつか。




