最弱不遇職の蒟蒻芋だけどコンニャクになったら逆転チートで復讐するんだ(願望)
何故人は蒟蒻を作り出したのか、そう思わずにいられない蒟蒻芋の不遇っぷり。
蒟蒻の理不尽さ、不遇キャラぷりを中世なろうファンタジーネタを交えながら解説します。
■その1、芋の成長に3年必要
ジャガイモ、サツマイモはなろう主人公達の内政チートのお供です。
イモ類は成長が早く収穫量も多いため内政物のネタにされることも多いですが、蒟蒻芋は成長が遅くコンニャクに適するまで成長するのに3年もかかります。
しかも霜や寒さに弱いため冬前に掘り出しそれをビニールハウスや屋内で保存。冬を越した春に再度植えなおすという手間暇かかる困ったちゃんなのです。
まさに「ヤツは芋一族の面汚しよ」と他のイモ類にバカにされる弱キャラです。これくらいの弱キャラこそ「不遇」とタイトルに冠を付けるのが許されるレベルでしょう。
■その2、皮をむくと手が荒れる程の刺激物
俺に触れるんじゃない! というスネた中二そのものです。
素手で皮むきをするとカブレますのでゴム手袋必須。つまり中世ファンタジーの世界では調理するのに四苦八苦する食材なのです。
HAHAHA!特級厨師ともなればオーラを両手にまとい調理できるのさ!くらいのプロ料理人でなければ無事に皮を剥くことすらできない劇物なのです。
しかも、普通に調理して食べると喉がイガイガする刺激があるそうです。
もう蒟蒻芋は毒物扱いでいいんじゃないかな……。
■その3、作る手順が大変
細かく砕いで磨り潰し、更に大量の水とよく混ぜる必要があります。
現代ならそう大変なことではありません。ミキサ―で砕いてそのまま攪拌できます。ですがこれを中世ファンタジーの世界で作ろうとすると大変です。
主食である小麦粉を作るのに必要な水車動力を横取りし芋を砕き、臼・すり鉢等を使って磨り潰し人力で混ぜる必要があります。そんな大変な思いをしてまで蒟蒻を作る必要ありますか?
■その4、凝固剤が必要って
さて、上記のように苦労して砕いて攪拌しても、それでも蒟蒻はできません。ドロドロの状態になりますが固まらないのです。
凝固剤として水酸化カルシウムなどが必要になります。って、お前、水酸化カルシウムを混ぜると固まるってコンクリートかよ!
なろうチートのお供コンクリート。
火山灰と石灰に石や砂を混ぜたものが最初だと言われていますが、石灰ってようは水酸化カルシウムです。
砂と混ぜたらカチカチのコンクリートになったぜ!蒟蒻も固めるために石灰混ぜようぜ!みたいなノリだったのでしょうか?
コンニャクに限らず古い料理法はやたらと灰を混ぜます。きっとその辺から石灰も混ぜたのでしょうが、不思議な組み合わせです。そこまでして蒟蒻芋を調理したかったのでしょうか。
■総評
どうでしたか?
コンニャクになったところで逆転するのは難しいと思わずにいられない蒟蒻芋さんについての解説でした。コンニャクに対し辛辣な言葉が多かったですが特に怨みがあるわけではありません。ただ純粋に「よくこんな素材から蒟蒻を作り出したな」とういう驚きと呆れがあるのみです。
参考:
THE MAKING コンニャク回
鉄腕ダッシュ コンニャク回