中々にシュールでカオスでワンチャンあって言ってもディスられる俺ニコ動見たんだけど面白い話
「ねぇ、知ってる?」
「何が?」
「カンガルーのおなかの袋って、すっごく臭いらしいよ?」
このカンガルー話を俺にしてきたのは友人の黒豆 芝次郎である。この話が俺の人生を大きく変えるとは思っていなかった。
「それで?」
と俺は適当に会話を続けさせる。
「だから友人の玩黒黒豆 派無太郎も誘って匂いかごうよ☆」
「いつだよ!?」
「今日――」
はぁ!? と思いっきり叫んでやりたい衝動を抑えて俺は話を聞く。
「今日の夜11時に学校前集合でさ」
「おまえ馬鹿だろ……」
本気であきれた顔で俺はいう。当然だろう。まず11時に出歩くのは校則違反だし父親に見つかったりしたら掘られるってことは目に見えている。
「何? おまえもしかしてカンガルー怖いの?」
「怖いとかそういうわけじゃないけどさぁ、全裸になりたい」
「じゃあ、決定」
こいつがこう言ったらもう俺には止めることができない。そういう馬鹿なんだよ、俺の友達は。こいつらには借りもあるしな……。
―――コンドームのおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお。
そんなことを話していると家に着いたので、俺は、じゃあ、と言い友人と別れ家に入る。
家には誰もいなかった。そういや今日両親は友人たちと男だけの乱交パーティーだったっけ……? これは運がよかった。これなら俺が家から出てもばれることはない……。
「いつからそう錯覚していた」
俺の頭の中で警報が鳴り響く。親父はまだ帰ってこないはず、なのに今目の前にいる。全身がぶるぶると小動物のように武者震いがする。これからナニをされるのかを考えただけで興奮が押し寄せる。
「お……親父……」
――アッー♂
11時。きっちりこの時間に俺は学校の前についた。しかしそこにはもう二人ともついていた。
「ごめんごめん、遅くなった。…待った?」
「遅いぞ~」
と芝次郎。
「5分前行動は当たり前だろ」
派無太郎も。
二人とも結構前からいたのかこんなことを言われてしまった。本当はこの行為自体がおかしいのに……はっ!? そうか……そういう事か……、中々やるじゃあないか。(←つまり、主人公をわざと待つことにより、『待った?』という恋人のようなイベントを起こさせようとしていたのだ!(笑))
そんなことはともかく、俺たちは動物園へ向かうことにした。動物園までは歩いて三十秒から四十秒だ。結構近い。もう、動物園は学校の隣にあると言っても過言では、いや、もういっその事学校の中にあると言ってもいい。とにかく近い。
「そういやどうやって動物園に入るんだ?」
ふと疑問に思った俺が聞く。
「それについては問題ないよ。今日帰るついでにこっそりかぎあけてきたし、動物園には掘られて困る ことないからセキュリティもかかってないしね!」
と芝次郎からすぐ返事がきた。
「いやぁ、でも楽しみだな。カンガルー」
そんな話をしている中唐突に派無太郎がこんなことを言う。
「いや、その前に突っ込みどころ色々あるだろ」
派無太郎は、まったく頭のおかしい発言をした。俺はほんとにこいつミニマムな脳みそしか持ってないなと思いながら歩いているとついに噂(?)の場所に着いた。
いつもはただボロボロだなあ程度に思っているそこも夜だと雰囲気が変わりものすごく不気味だ。ハブやベンガルトラが俺たちのまわりをうろついている。
「あれ? やっぱり怖いの(笑)?」
俺がそんなことを考えていたというのがわかったのかにやけながらそんなことを聞いてくる。
「べ、別にこわくねぇし!」
慌てて否定するが、
「やっぱり怖いんだな」
派無太郎に見破られた。
「男のツンデレ、萌え~♪」
今度、芝次郎に告白しよう。
気を引き締め、中に入る覚悟をする……。
「「「よし、入るぞ!」」」
三人が同時に言う。
そしてキィィと言う音を立てながら扉を開けた。
入ると中は真っ暗だった。しかし完全な暗闇ではなく電球がチラチラと点滅しながらも光っている。蛍のせいなのか、まだ電気が通っているのかわからないがそのせいで不気味さが増している。
しばらく暗闇を見ていると、目が慣れてきたおかげで少しずつ見えるようになってきた。よく見ると公園のベンチのような物に一人作業用つなぎを着た、筋肉質の漢が座っている。見ると、
――うほっ、いい男。
そして、ゆっくりとチャックをおろすと男性器があらわになり、漢は一言こういった。
「やらないか?」
よく考えると、こいつは中々いい漢だ。がたいもいいし、特に悪いところが見あたらない。そこで俺は一言返事をした。
「だが断る」
すると、漢は悲しそうな顔をする。そんな顔をされると困る。さっきまで親父とのプレイのせいで俺の息子は敏感ソーセージになっている。少し刺激されただけでイッ♂てしまいそうなほどに。だから、俺は断ったのだ。 Do you understand?
「そういう事か、なるほど。仕方ない、ここは通してやろう。だが、俺だけだと思うなよ?」
「どういう事だってばよ!?」
と、言う夢を見た。