表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
140/175

第140話 ほんわか夫婦

 翌朝、ちょっと曇っていて、雨が今にも振り出しそうな天気。

「傘、一応持っていく?」

 家を出るときに、聖君が聞いてきた。

「聖君のだけ、持って行って」

 私がそう答えると、

「相合傘にしたいんでしょう?もう~~、桃子ちゃんってば」

と言われてしまった。ああ、ばればれ。


「そ、そうだよ。聖君と相合傘したことないし」

 私は開き直ってそう言った。

「そういえば、そうだね。くす」

 あ、笑われた。

「でも、帰りはどうするの?」

「学校に置き傘あるよ」

「あ、そうなの?」


 聖君は傘たてから、自分の傘を取ると、

「行ってきます」

と元気に言った。

「行ってきます」

 私もダイニングのほうに向かってそう言うと、家の中から、

「行ってらっしゃい。気を付けて」

という母の声が聞こえてきた。なんで玄関まで来ないかというと、テレビに夢中だからだ。朝ドラに今、母ははまっている。


 聖君が玄関のドアを開け、先に外に出た。そして、

「あれ?蘭ちゃん?」

と、驚いた声でそう言った。

「え?」

 蘭?!私も、慌てて玄関の外に出た。

「おはよう」

 蘭が顔を引きつらせながら、門の外に立っていた。


「ど、どうしたの?」

 私が聞くと、蘭はもっと顔を引きつらせ、

「ちょっと、聖君と話がしたくって。ごめんね、突然だったよね?やっぱりメールしたらよかったかな」

と、申し訳なさそうに言った。

「あ、いや、いいけどさ」

 聖君が頭をぼりって掻いて、そう答えた。

「じゃ、駅まで歩きながら話そう」

 門を出て、聖君は歩き出した。私は聖君の左側に行き、蘭は右側に行くと、少し聖君と間を開け、歩き出した。


「基樹のことでしょ?」

 しばらく何も蘭が話し出さないからか、聖君のほうから声をかけた。

「うん。桃子から聞いてる?」

「うん、聞いてるっていうか、桃子ちゃん、しつこいくらいに相談に乗ってって言って来るからさ」

 聖君が優しく笑いながらそう言った。

「そうなの?」

 蘭がちょっと驚いて私を見た。


「だって…」

 なんて言っていいのやら…。

「基樹なら、昨日、れいんどろっぷすに来たよ」

 聖君が突然、蘭にそう言った。

「え?」

 蘭が驚いて、その場に立ち尽くしてしまった。


「…後で車で送っていくよ。だから、いったん家に戻らない?」

 聖君がそう言った。蘭はまだ、その場に立ち尽くしていたけど、私と聖君が回れ右をして、家のほうに向かって歩き出したので、蘭も後ろからついてきた。

「いいの?車…」

 蘭が小声で聖君に聞いた。

「いいよ。ああ、家だとお母さんが今、朝ドラ見てるかな」


「もう、終わってるから大丈夫」

 私は時計を見ながら、聖君に言った。

「じゃ、リビングで話そうか?あ、そんなの勝手に決めたら、お母さんに悪いかな?」

「大丈夫。お母さん、蘭のこと好きだし」

「そう?」

 聖君はそのままさっさと家に向かって歩き、門を開け入って行った。


 蘭は後ろから何も言わず下を向き、暗い顔をしてとぼとぼ歩いている。基樹君が聖君の店に行ったこと、なんだか、ひっかかるのかな。それとも、何かを怖がってるのかな。そんな風にも見える。

「蘭、うち、ここだよ」

 蘭がうちの門の前を通り過ぎようとしてるから、声をかけた。

「あ、ごめん」

 蘭はやっとこ顔を上げ、門を抜けて階段を上りだした。


「蘭ちゃん、どうぞ。お母さんもリビング使っていいってさ」

 先に家に入った聖君が、玄関から顔をだしそう言った。ああ、なんだか早足で行っちゃったと思ったら、母に聞きにいってくれてたのか。

「蘭ちゃん、おはよう。あ、私は洗濯物干すから、リビング使ってって言っても、天気悪いわね。部屋に干そうかしらねえ」


 母はそう言うと、バスルームに向かって行ってしまい、私と蘭と聖君は、リビングのソファーに座った。

「基樹、何か言ってた?」

 蘭が今度は、唐突に聖君に聞いた。

「え?ああ、蘭ちゃんのこと?」

「そう」

「うん、その悩み相談をしにきたんだもん」


「え?」

 ますます蘭は驚いている。

「蘭ちゃん、より戻そうって言ったんでしょ?」

「うん」

「基樹、なんて言ってた?」


「…前みたいにはなれないって」

「それ聞いて、蘭ちゃんどう思ったの?」

「え?」

 蘭は聖君の顔を見てから、下を向くと黙ってしまった。

「どうしたいって思ったの?」

 質問を変えて、聖君がまた聞いた。


「私は…」

 蘭は何かを言おうとしたけど、言葉が続かず、泣きそうになっている。

「うん」

 聖君は優しくうなづいた。

「昨日も、一人になって考えたの」

 蘭は、泣くのを我慢しながらそう答えた。


「うん」

 聖君はまだ、優しい表情でいる。

「…基樹が言うように、今の彼が浮気して、つらいから基樹のもとに帰りたくなったのか、それとも、本当に基樹が好きで、付き合っていきたいと思っているのか」

「…うん」

 聖君が視線を下に向けた。顔付きが替わり、真剣な目をしている。


「…何回も自分に聞いたの。つらいから、慰めてほしいから、それだけで、基樹に会いたいって思ってるなら、基樹に悪いって」

「…」

 聖君は黙って、蘭を見た。私はなんとなく、蘭と聖君を交互に見ていた。


「より戻しても、ちゃんと付き合っていけるのかとか、いろいろと考えて」

「先のことをそんなにあれこれ、考えちゃったの?」

「え?」

 聖君の質問に、蘭が驚いて聞き返した。

「俺が聞いたのは、蘭ちゃんはどうしたい?ってことだけど」

「…私?」

「そう、蘭ちゃんの今したいことだよ」


「…」

 蘭は黙り込んだ。

「遠慮なく言っていいよ。蘭ちゃんが今、感じてることをそのまんま」

「…私は」

「うん」

 聖君はまた、優しく蘭を見た。


「基樹と会って、苦しくなって」

 蘭が突然、涙をぼろって流した。

「苦しく?」

 私が思わず、聞いてしまった。

「そう、胸が苦しかった」

 聖君はただ黙って、優しい表情で蘭を見た。


「今も、基樹のことを思うと苦しい。また会いたいし、友達としてなんて考えられない」

「友達?」

 聖君が聞いた。

「友達として相談に乗るって言われた。でも、私は友達だなんて思えないよ」

「うん、じゃあ、蘭ちゃんにとって基樹って何?」


「…わかんない」

「え?」

「わかんないけど、基樹のことを思うと、胸がぎゅうってなって」

「うん」

「苦しいのにそばにいられるのが、嬉しかったし、苦しいのに、今も会いたいの」


「重症だね」

 聖君はぼそってそう言うと、クスって笑った。

「な、何が?」

 蘭がちょっとムッとして聞き返した。

「基樹のこと、それだけ好きってことでしょ?」

「…」

 蘭が黙り込んだ。


「あはは。なんでそんな難しく考えるの?好きなら好き、それでいいじゃん」

「え?」

「あいつもだけどさ」

「あいつって、基樹?」

「目も当てられないくらいの、悩みよう、落ち込みよう。きっとまだ、苦しんでるよ」


「基樹が?なんで?」

「そりゃ…。ああ、言わないでおく」

「どうして?」

 蘭が目を丸くして、聖君ににじりよった。

「俺より、直接聞いたらいいじゃん、基樹に」


「言ってくれないよ」

「じゃ、蘭ちゃんの気持ちをそのまま、ぶつけりゃいいじゃん」

「言ったよ。でも…」

「本当に?今みたいに、苦しいって言った?思うだけで苦しい。だけど会いたいって」

「い、言ってないかも」


「じゃ、言ってみたら?」

「それでも、駄目だったら?」

「そんときは、桃子ちゃんの胸でも借りて泣く?」

「え?」

「それか、何度もしつこいくらいに、基樹のこと追いかけるってのはどう?」


「…そ、そんなことできないよ」

「かっこ悪いから?」

「う、うん」

 蘭が下を向いてしまった。

「かっこ悪くてもいいじゃん。そんな蘭ちゃんでもいいんじゃないの?」


「え?」

「基樹のことも、かっこ悪くても、弱くってもいいんじゃないの?」

 蘭は黙った。でも、ぽつりと、

「そうなんだよね。受験で大変だった基樹のこと、どうしてわかってあげられなかったんだろうって、今はそう思う」

と顔を上げ、聖君を見てそう言った。


「そっか。でも、そういうことに気づけたってことでしょ?」

 聖君がそう言うと、蘭は黙ったまま聖君を見て、それから私のことも見て、

「今頃気づいても、もう遅くない?」

と聞いてきた。

「遅くないよ」

 私はそう答えていた。聖君は私を見てから蘭のほうを向き、こくんってうなづいた。


「わかった。ありがとう。基樹にぶつかってみる。かっこ悪くても、ぶつかってみるよ」

 蘭がそう言うと、聖君はまたこくんとうなづいて、ニコって笑った。

「じゃ、駐車場から車出しちゃうから、あとからおいでね」

 聖君はそう言うと、リビングを出て行った。

「聖君と基樹や、聖君と桃子って、なんだか絆で結ばれてるね」

 蘭が突然そう言いだした。


「へ?」

「信頼し合ってるって、そんな風に思えた。信頼っていいよね」

「うん」

「は~~~~~」

 蘭が長いため息をした。

「蘭?」


「実はね、どうしていいかもわからず、どうしても話を聞いてほしくって、桃子の家まで来ちゃったの」

「え?」

「でも、答えは自分の中にあったんだよね」

「…」

「やっぱり、基樹が好きなんだな~~」

「うん」


 蘭がふって笑って、ソファから立ち上がり、

「行こうか、桃子」

と言ってきた。

「うん」

 よかった。蘭、顔色までよくなってる。さっきまで、青かったもんな。


 私と蘭が車に乗り込むと、聖君はすぐに車を発進させた。

「あ、いけない。菜摘にメールしてなかった」

 携帯を見たら、菜摘からメールが来ていた。

>具合悪いの?兄貴の車で送ってもらう?電車来ちゃうからもう行くね。

 ああ、申し訳ない。どうやら送信の時間を見ると、1本か2本電車に乗らず、待っててくれたようだ。


>ごめん!聖君の車で行くね。

 そう送ると、すぐに返事が来た。

>具合悪いんだったら、無理しちゃだめだよ。

 ああ、菜摘も優しいよ~~~。

>ありがとう、でも、大丈夫。蘭が聖君に相談に来てて、話してて遅くなったから、車で送ってくれるって。


>蘭が?朝から桃子の家に行ったの?

>うん。でも、もうすっきりしたみたい。

>さすが、兄貴だ。

>だよね^^

 そんなメールをやり取りしてる間も、蘭は聖君と話をしていた。


「結婚ってどう?」

「奥さんがいるってどう?」

「子供が生まれるってどう?」

 蘭のいきなりの質問攻めに、聖君はしどろもどろになった。

「な、なに?いきなり」

「素朴な質問だよ」


「あ~~~、どうって聞かれても、困るな。もっと具体的に聞いてくれないと」

 聖君はバックミラーで、照れくさそうに蘭を見てそう言った。

「そう、具体的にね…」

 蘭は黙り込んだ。どうやら、考えてるようだ。

「聖君って、亭主関白?俺について来いってタイプ?それとも尻に敷かれてるほう?」

 うわ。何を聞いてるんだ。


「あはは!尻に敷かれてるほうだよ」

 聖君は笑いながらそう言った。

「え?私、敷いてないよ」

 私が慌ててそう言うと、

「俺、桃子ちゃんについていきますって感じだよ?」

とちらっと、バックミラーで私を見ながらそう聖君が言った。


「う、嘘だ。それ、逆だよ」

「ええ?そう?桃子ちゃん、強いじゃん」

「う~~ん、そうだよね。桐太もグーで殴ったもんね」

 蘭もうなづきながら、そう言った。

「違う、違う~~~。尻に敷いてないってば!」

 あの件以来、私は強い人間と思われちゃってるよ~~。そんなに強くないんだけどな。


「でも、いいな」

 蘭がぽつりと言った。

「何が?」

 聖君が聞いた。

「だって、2人って本当に仲いいもん」


「そう見えるの?」

 聖君がまた聞いた。

「え?違うの?」

 蘭がさっと表情を変えた。

 え?聖君、なんでそんなこと聞くの?


「はたから見ても、仲のいい夫婦に見えるの?」

 聖君がもう一回蘭に聞いた。

「見えるよ。どっからどう見ても、そう見える」

「ふうん」

 バックミラーに映った聖君の顔は、思い切りにやけている。なんだ、仲いい夫婦に見えるって言われて、もしや喜んでるの?


「実際、仲いいんでしょ?」

 蘭ももう一回、聖君に聞いた。うわ。なんて答えるんだろう、聖君…。

「う~~ん、仲いいっていうか…」

「え?」

 なんて答えるんだろう、聖君!!!ドキドキ!


「思い切り、バカップル?」

「…」

 蘭も私も、黙り込んでしまった。特に蘭は呆れたって顔をして、バックミラーに映ってる聖君のにやけた顔を見ている。

「あれ?なんで無言?」

 聖君が蘭に聞いてきた。


「ああ、開いた口がふさがらなくなってたの。結婚してもバカップルって、ほんと羨ましすぎるわ」

 蘭がそう言ってから、あははって笑った。

「結婚してからさらに、バカップル度が増したよね?桃子ちゃん」

「え?」

 私にふられても!ああ、もう、なんでそんなこと、ばらしてるんだか。


「いいね、私もバカップルになりたいよ」

「なれば?」

 蘭の言葉に聖君があっさりとそう言った。

「ええ?基樹とだよ?」

「うん。あいつとだったら、いくらでも。付き合ってた頃一緒にバカやったりしてたじゃん。俺らの前でいちゃついてたし、喧嘩も平気でしていたし、あれ、なかなかできないよ?普通」

「…」


 蘭がしばらく黙ってから、

「そうなんだよね!基樹とはそんなふうにできたんだ。あれって、私が私らしくいられたってことだよね?」

と、突然大きな声でそう言った。

「うん、そうなんじゃね?大学生の彼氏とは違ってたの?」

「うん」

「ふうん」

 聖君はちらっとバックミラーで、蘭を見て、黙って車を走らせた。


 学校に着くと、門の前に菜摘がいた。

「あれ?菜摘。お出迎え?」

 聖君が車のウインドーを下げて、菜摘に聞いた。

「う、うん」

 ああ、蘭のことが気になっていたのか。蘭が車から降りてくると、菜摘は蘭のもとに行き、蘭の表情を読み取ろうとしている。


「おはよ、菜摘。ごめんね?私が突然桃子の家に行っちゃったから、桃子、駅に行けなくなって」

「あ、いいの、いいの。それは全然」

 菜摘が首を横に振った。

「私なら大丈夫だよ。この二人のほんわか夫婦オーラで、癒されちゃったから」

 蘭がそんなことを言った。蘭の顔は本当に、すっきりしている。


「あはは。ほんわか夫婦?でもま、癒されたんならよかったよ」

 ウインドーから少し顔をだし、聖君はそう言うと、

「じゃ、桃子ちゃん、今日さっさと帰ってきてね。待ってるからさ」

と私に爽やかな笑顔を向けてくれて、聖君はウインドーを上げた。


「ありがとうね」

 蘭が車に向かってそう言って、手を振った。聖君も車の中から手を振って、さ~~っと車を走らせていった。

「待ってるからだって~~。きゃ~~」

 後ろからそんな声が聞こえ、振り返ると、数人の生徒が私たちのほうを見て、何やら騒いでいた。


「あ、桃子、検診だっけ?それで兄貴、待ってるって言ってたんだ」

 ちょっと大きめの声で菜摘が聞いてきた。

「うん、家に帰って着替えてから、聖君の車で行こうと思って」

「そっか~~。もう何か月なの?」

 蘭が聞いてきた。

「5か月だよ」


「そういえば、胎動感じたんだっけ?あれからもわかるの?赤ちゃんが動いたのって」

 菜摘がまた大きい声で聞いてきた。

「うん。たまにぐにょって動く」

「へえ~~!赤ちゃんが動いたのわかるんだ。どれどれ」

 蘭が私のお腹に触ってきた。


「いや、まだ外から触ってもわからないって」

 私がそう言うと、

「でも、お腹出てきたんだね~。これからどんどん大きくなるんでしょ?すごいねえ」

と蘭が何やら感心している。


「お母さんになるんだもんね」

 菜摘も何やら感心している。

 そんな会話をしていると、さっきまでいた生徒たちが、挨拶をしてきて、

「元気な赤ちゃん、生まれるといいですね」

 なんて言ってくれた。


「ありがとう」

 そう答えると、皆にこにこと笑って、校舎に向かって行ってしまった。

「みんな、桃子のこと応援してるんだね」

 蘭がそう言った。でも、菜摘や蘭が、赤ちゃんの話をしてくれたからだ。

 私は2人といるのが嬉しくなり、2人の真ん中に入って、2人と腕を組んだ。


「なあに?桃子~~」

 菜摘が聞いてきた。

「うん、2人とも大好きだって思って!」

 私がにこにこしながらそう言うと、蘭も菜摘も、

「桃子、こっぱずかしいこと言わないで、もう~~~!」

と照れながら、笑っていた。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ