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5 馴染みのある武器


 今後の軽い予定を聞いた後。もう少し詳しく聞くことにした。


 フレイトゥル王都から『ムークォ聖王国』へ真っ直ぐに向かうらしく、その途中では近くにあるという水人族の国には寄らないらしい。

 聖王国の国民は主に聖族で構成されていて、魔族の国である魔王国とは色々なモノが正反対らしい。


「先に言っておく。聖族という名称だが神の眷属だったりではないからそこは注意しておけ。ただこの場合の神は邪神の方ではなく“正神”の方の話だ。

 正神の眷属は別の存在だ。それは『天使族』と呼ばれるモノたちだ。

 因みに邪神の眷属については知らない。正神の方は文献に乗っていたが、邪神については殆ど情報がなかったからな。あったとしても世界の黎明期、その時に数日、天使に向けて攻撃していた、という物のみだ」


 天使。つまり、俺のキャラクリ担当というか何かの縁でその場に居たあれもそのせいしん?の眷属だったってことかな?

 まぁそれがどう、という事でもないんだが。


「これは知ってたらでいいんだけど、天使には感情ってあるのか?」

「感情? そんなことを聞いて何か判ることでもあるのか?」

「いや、俺がこの世界に来る前の、身体を作る段階で天使にあったのと異邦人の世界の天使は色々種類があるからどんなのかなと。興味本位だな」

「ふむ、そうか。まぁ俺もそこまで詳しいわけではないからあれだが、この世界の天使は下級に行くにつれ感情が濃く、熾天使に近くなると感情が無くなっていくらしい。

 この情報があっているのかは確認できないが、ん? そういえば天使にあったと言ったな。その天使はどんな感じだった」


 天使は下級ほど感情が濃く、熾天使ほど無くなる? それじゃあ俺の見たものと真逆だな。


「俺の案内だった天使は、どのくらいが感情が濃いのラインなのか判らないけど、俺と同じようなテンションではあったような気がする。

 テンションは感情とは違うだろうけど」

「よく解らないな。……仕方ない、か。よし。イズホ、少しそこの椅子に座り目を瞑ってくれ」

「ん、分かった」


 唐突な、その座れという指示。

 何がなんだか解らないが、取り敢えず座って目を瞑ってみる。


「ん、よし。では今から15秒ほど頭に手を乗せるが気にしないでくれ」

「因みに何するんだ?」

「右の瞳の能力を使う」


 瞳? さっき教えてくれた特殊な能力の中にはなかったが、これは特殊じゃない能力なのだろうか。

 疑問に思ったが目を開けるなと言われているので確認することは出来ない。

 そう思っていると頭の天辺に手を乗せられた感覚があった。


――――――――――

(このメッセージはサイレント設定となっています)

個体名:アセヴィルから称号:“―――加―”が贈与されました。


――――――――――


「……ふむ。なる、ほど」


 視界の端に何らかのメッセージが届いたのが見えたが、アセヴィルが手を離したので後回しとする。

 何が成程なんだろうか。俺には全くわからない。


「ふむ。俺……憶……齟齬は交…事故……、か。――……」


 そう呟いたアセヴィルの声は断片的にしか聞こえなかった。

 だが、少し聞こえた単語、『おく』、『そご、齟齬?』、『こう何とか事故』の3つから推測するとしたら。

 齟齬と言うからには、何か俺との共通点があったってことだと思うんだよな。


 それに『こう何とか事故』は交通事故だとして、確かに数年前に交通事故で怪我して身長が伸びにくくなっているが、ってそれはどうでも良くて。

 もし交通事故の事を知ったのだとしたら、それはどうしてアセヴィルとの齟齬?になるのか。


 この情報だけじゃよく判らないな。アセヴィルが適当な事を言っているだけなのか、それとも何らかのクエストのフラグか。


 まぁ、今この少ない情報で考察しても殆ど意味の無い物になるだろうから、俺には覚えとくぐらいしかできないな。



 閑話休題。


「あぁ、それと。これも渡しておこう」


 そう言って手渡されたのは二振りの剣と、首飾り、防具と靴だった。


「装備品?」

「そうだ、いつ使えるようになるかは分からないが、持っていたら役に立つだろう」


 いつ使えるか分からない? そんなものを今渡されても。

 まぁいいや。取り敢えず二振りの剣を鑑定してみるか。


――――――――――


【武器・片手剣】魔―剣(――いけん) 品質:― レア度―

耐久100% 重量2 属性:魔水 魔力伝導率150%(水属性に限り180%) 聖力伝導率100%

魔――の水―神の力――ってい―と言――る魔―属―の鋼、魔――鋼で――て―る。

装―者の――統の術―発――手助け――るとさ―てい―。杖――わり――まる。

両―の剣。

少――広の片―剣。剣――体は基―的に濃―青――り、刃――づくに――色―薄――って―る。

―剣と――も使―るよう――整さ――いる。対の――剣。


【武器・片手剣】聖―剣(せいす――ん) 品―:優 レア―9

耐久100% 重量2 属性:聖水 魔力伝導率100% 聖力伝導率150%(水属性に限り180%)

―属性の――神の力―宿ってい――言わ――聖水――の鋼、――霊鋼で――てい―。

装備――水系――発動――助けを―ると――て―る。―の代―りも務――。

両刃――。

少し幅――片手―。――全体――本的に薄い――あり、刃に近――につ―色は――なっ―いる。

双剣――ても使―る――に調――れて―る。対―片手―。


――――――――――


《スキル鑑定のレベルが低いため一部のみ表示します》


 簡単に纏めると、魔か聖属性の神の力が宿った鋼で作られた剣。

 装備者の水系統の術の発動を助ける効果があり、杖の代わりとしても使える。

 少し幅広の片手剣で剣は基本的に()い青で刃に近づくにつれて、薄く(濃く?)なっている。

 双剣としても使えるように調整されている。対の片手剣。


 と言う風な説明文だな。

 それにしても。


「なんで双剣なんだ?」

「なんとなくだ。いつか体に馴染むと思うぞ」


 なんとなく。なんとなくか。

 取り敢えず持ってみるか。


《武器の装備条件に達していません》

《非装備状態での攻撃以外の動作は許可されています》


 なんか警告文が出たけど、そのあとの文で相殺されたので無視。


 確かに、なんか持ったことあるようなそんな気分になるな。

 まぁそれでも武器を持ったことがないから全然馴染んではないけど。 


 なんとなくこの剣の事は解ったので、残りの装備の鑑定もするか。

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