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双剣の水術師~その仮想世界で1人の青年は既知感を蓄積させる~【未完】  作者: 銀骨/風音
第4節 W-4 『黎明の再演』-後篇:誰が望む世界へ
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126 既視感


 数分後、ウァラの試練が終わった様で、戻って来たウァラを含めた5人で改めて、というか実質初見で、最上階の神伝図書館へ向かう事になった。

 今回ばかりはアセヴィルが居るから、面倒な道順を踏まされることはないだろうな。


 神剣やら神杖剣やらの鑑定は神伝図書館に着いてからやっていいらしい。

 他にも、さっきは俺が途切れさせちゃったけど、蛇竜(ワーム)の牙で出来た短剣なんかも持っているらしく、それの鑑定もさせてくれるとか何とか。



 神伝図書館には俺とスヴァさんが初めて最上階まで行った時の、半分ぐらいの時間でたどり着くことができた。

 変わらず扉の両サイドには悪魔を模った石像が置かれており、今にも動き出しそうなぐらいの迫力がある。


「今日のところはこの城で時間を潰す予定で、イズホとウスヴァートが次に起きるときはこの国から出て、混沌側の砂漠で聖魔物を倒す予定だ。取り敢えず俺は倉庫からここの結界の対象外になるモノを取ってくる」

「了解。あ、それを取りに行く前に神剣とかを置いていってもらえたりは?」

「ん、あぁ、そうだな。じゃあ短剣以外を先に鑑定していていいぞ」


 神剣と神杖剣を置いて、アセヴィルは倉庫へ歩いて行った。

 それを受け取ってから神伝図書館の扉を押し開ける。


「おー! すごいね!」

「聖王国のものとは比べ物にならないぐらいに膨大な量の本があるね! さすがは知識も司る魔神、ネクロファラル様の図書館だね」

「ほー、なんや凄そうな本ばっかやなぁ」


 視界に映った景色は一面、本本本。本だらけ。

 綺麗に棚に並べられているものもあれば、乱雑に床に積み上げられているものもある。

 更に奥の方を見れば、何やら浮いている本もあったりして、明らかに普通じゃない気配が漂ってきている。


「取り敢えず自由行動で、何かあったら誰かを呼ぶっていうので大丈夫か?」

「それでいいと思うよ!」

「……ん、じゃあそれで残り3時間弱は過ごすとしようか」


 という事で。

 それぞれ気になる本を探しに出たところで、俺は俺でアセヴィルの武器の鑑定と行こうか。


 まずは神剣の方から。


――――――――――


【武器・片手剣】―神剣『ラエリエル』 品質:― レア度10

耐久―% 重量2 属性:破神 神力伝導率100%(破神属性に限り200%)

誓――より生―出され――済の剣《つ―ぎ》。刀に近―形状――ている。

―神属――込められ―界――で造ら――いる。

――属性の存――外には通――撃力の―分のみ与えるこ――できる。

―界――護ないし世――使―の称――持ってい――ノのみが扱――とができ、――号を持っ――るモノに対――の―撃――力化―れる。


――――――――――

《スキル鑑定のレベルが低いため一部のみ表示します》


 相も変わらず今の俺が攻撃に使用することはできないが、霊力を流すなどのことはできる。

 そして、これもまた不思議と手に馴染む感覚がする武器でもある。


 ――ドクンッ


 ん、……?

 なんだ?

 ……今、誰かにこの剣で心臓を刺し貫かれたような……?

 気のせいか? ……うーん、気のせいか。



 気を取り直して。

 この神剣ラエリエルに霊力を流すこと自体は可能だが、それといって特に何かが起こるという事はない。

 まぁそれもそうか。そもそもこの神剣で何かをしようとして効果を出せる霊力が、神力ってやつだけっぽいし。


 あとは、説明の虫食いから情報を取るしかないけど、今の俺には判らないことだらけなような気もする。

 仕方ないから次いくとしようか。次の神杖剣も同じような感じだとは思うけど。


――――――――――


【武器・杖剣】破――杖剣『メルデクリアル』 品質:― レア度10

耐久―% 重量2 属性:破邪神 神力伝導率100%(破邪神属性に限り200%)

―悪なる存――対し、存在の――を強制―る力を持っ――剣。

剣の刀身――分は破邪――性が込められ――消石で出来て―り、剣の――あり杖の本体――界樹の枝か――来ている。

普段――の機能の――放され――り、邪なる――近くにある――限り剣が解――れる。

世――加護ない――界の―徒――号を持ってい――ノのみ――うことができ、同称――持っているモ――対しての――は無力――れる。


――――――――――

《只今の行動により鑑定Lv.28からLv.29に上昇しました》

《スキル鑑定のレベルが低いため一部のみ表示します》


 杖剣の名の通り、普段は杖の状態で鞘の代わりもしていて、鞘から刀身を抜き出せば片手剣の状態で使えるようだ。

 これも神剣と同じく、魔力や聖力といった霊力自体は通るけど特に変化はない。


 神剣と神杖剣、どちらも片手剣の分類ではあるが、神剣が刀に近い形状をしていることから、双剣に近い運用方法はできなさそう。

 属性にしても真反対の属性っぽいから、一緒に使うことはあんまり考えられてないだろうな。

 俺の使ってる聖魔の双剣も、属性で見れば真反対ではあるんだろうけど、でもそれとこれとではちょっと違うだろうな。聖魔が別に相容れない訳じゃないのに対して、この破神属性と破邪神属性は相容れないだろうから。


 ……これで大体かな?

 あんまり知りたいことは知れなかったような気がしなくもないけど、まぁ今の俺には早かったってことで。

 今だとこの見られた情報だけでも十分だろうし。

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