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フタリのカノジョ  作者: TKsunder
8/18

ヨリ

新キャラを考えるのに幾度か迷走した…雰囲気的にはカースト上位な感じ?

夢から覚める。この場合、夢に無理やり起こされた、と言うべきなのだろうか、時間を確認するといつもより早い時間だった。


「なんだったんだ今のは…千歩、お前は……?」


深く考える必要は無いのだろうか?いや、そんなことは無い、何か引っかかるような……


「……まぁいい、さっさと学校へ行く準備を」


気を紛らわすように作業を始めるが、気分は沈んだままだった。


ーーーーーーーーーーーー


亜美さんと待ち合わせしてる時も気分は戻らず…


「おはよう」

「おはよ…ってアレ?なんか元気無い?」

「ごめんね…夢見が悪くて、ちょっと……ね」


と俺が苦笑すると亜美さんが突然頬に手を当ててきた


「亜美、さん?」

「私が元気をあげましょう」

「えっと…ちょっと恥ずかしい、かな……?」

「彼氏を元気付けるのも彼女の役目です」


そんなことはないとは思うが…彼女の両手は暖かく、落ち着いてくる…元々元気がないだけなので落ち着いてはいるのだが、気持ちの問題だ、こんなモノは。


「どう?元気出た?」

「えっと…うん」

「よかった、じゃ行こっか」


すごく恥ずかしい気持ちはあったが、夢を夢と割り切って、彼女と共に学校へと向かった。


ーーーーーーーーーーーー


学校につき、クラスが別々なので一旦分かれ自教室へと進み、自分の席へ着く。特に何も無かったので文明の利器を用いて美味しそうな料理が無いものかと調べていると、不意に影がさした。


「ちょっといい?」


顔を上げると先日手紙を渡してくれた人が立っていた。


「あ、えっと…手紙くれた…」

「名乗ってなかったわね、私は咲よ、赤坂咲」

「赤坂さんが今度は何のようで……?」


なんか高圧的なギャル感に少し気圧される。陰キャと分類される生物は高圧的なギャルを本能的に怖がる習性でもあるのかもしれないとくだらないことを考える。


「あの子、亜美と付き合ってくれてありがとね、あの子アレで告白するの怖がってたから、昨日のアンタとのデートの事、嬉しそうに話してたから、折角だし伝えといてやろうかなって」


このギャル、いい人だ!あとたぶん友だちを揶揄うタイプの子だ!


「ありがとうございます?」

「で?アンタはあの子とのデート、どうだったの?」


ニヤニヤしてる、絶対に揶揄われそうな気がする…。


「お、颯太の所に見知らぬ女子が…っと君は確か隣のクラスの…咲ちゃんだっけ?」

「へー私のこと知ってるんだ?アンタは…あぁ佳代って子と付き合ってる…彰人だっけ?」

「そうそう、よろしく」


なぜ2人とも互いを知っているんだ…と思ったが割とカースト上位なら隣のクラスの人物くらい覚えれるのだろう…知らんけど、いや知りたくもないが。


「で?颯太よ、咲ちゃんが何故いるのかは置いといて、昨日のデート、どうだったんだよ」

「絶対さっきの聞いてただろ…言うんならついでに俺にも聞かせろって目が言ってんだよ…」

「いやいや、全然?確実にお前が面白そうなことになってると俺の直感がビビビと」


「まぁいいや、別に普通に色々話しながら買い物したぐらいだよ、何を期待してんだよ」

「何って…そりゃ、ナn…」

「言わせねーよ!?」

「いや私は知ってるよ、弁当、亜美に作ってあげる約束したんだろ?」

「なにぃ!?俺の分も作れ!」

「嫌だよ、なんでお前の分まで作らなきゃなんねーんだ、彼女でもない奴の弁当なんざ手間なだけだわ」


と言った瞬間、彰人がピクリと反応する。



「ほーう?聞きました?咲さん」

「あぁ、しっかり聞きましたとも」

「彼女でもないやつの弁当は手間なんですって」

「彼女のためなら弁当くらい手間でもなんでもないってことですって」

「…?いやそれはそうだろ」


何を言ってるんだ?コイツらは、彼氏なら彼女の喜ぶことは手間と思う方がおかしい気がするが…。


「あ、コイツ天然だったわ」

「しかも素で強いタイプの天然…か、こいつは」

「そりゃ颯太くんはガチだよ、天然じゃなかったら今頃私たち付き合えてないし、ね?彰人?私という女がありながらなんで他の女と楽しげに話してるのかな?」

「まって、佳代、これには理由が…、…いや、ないっす」

「素直な彰人は、好きだよ、じゃこっち来て?」


あ、佳代さん怒ってらっしゃる、まぁ半分くらい冗談ではありそうだが多分惚気話でもしに行ったかと思えば別の女と話してたから少し嫉妬してるんだろう。これに関しては彰人が悪いな。


「じゃ、そろそろ時間だし、私も戻るわ、さっきのことは言わせて貰うね」

「?…はい?」


よく分からんがなんか変なこと言っただろうか?如何せん人の機微は分かりにくいな。


ーーーーーーーーーーーー


「ふっ、致命傷だ、と言いたかったが好きな人の嫉妬と分かれば可愛いもんよ、ノーダメージだ」

「彰人がそんなことしなければ良かったと思う」

「わかってねぇなぁ、お前の惚気を聞くためなら誰が近くにいようと俺は死すら厭わない」

「何がそんなにお前を突き動かすんだよ」


と現在2人で弁当を食っている。女子組は咲さんに呼ばれ3人で何か話す…らしい?まぁ彰人曰く「恋バナだな、男が気にする事はない、思ってるより破壊力高いから」との事だった。何が起きるのかは分からないがまぁ気にしなくていいのだろうから気にしないことにした、俺は割り切るタイプだ。


「で、弁当の件なんだが、割と作って欲しいんだが」

「……なんで」

「いや、昔お前の弁当貰った時、結構美味くて、割と好きなんだよ」

「…めんどいんだけど」

「まぁ弁当作って余ったらとかでいいんだが、もちろん金は払うからさ」

「金なんていらねーよ、ただ、まぁ余ったらな、しょうがねぇから分けてやるよ」


たまに作りすぎることはあるし、そういう時にくれってことだろう。


「そういや佳代は食ったことあんの?お前の飯」

「…無いかも?いや1回あるか、雨降った時に家に…あっ」

「おい?なんだその話、俺は知らないが?」

「昔の話だよ、お前とくっつく前の交友関係とか突っかかり始めたら際限ないだろ、元カレとか殺すんか?」

「…チッ、命拾いしたな」


少なくともその1件があったからアイツは彰人のこと割と意識し始めたんだが…ま、言うだけ野暮か。

命拾いっていうか救われたのはお前の方なんだがな、

と微笑した俺を彰人は気付けてなさそうだった。


ーーーーーーーーーーーー


帰りの時間になったが、亜美さんは今日は先に帰っててと言われてしまった。すごく顔が赤かったからきっと赤坂さんに何か言われたことでちょっと顔を合わせずらいのだろうと勝手に結論づけ、1人で帰路に着こうとしたら、


「お、颯太、今帰り?」

「佳代…彰人は?」

「さて、どこでしょう?久しぶりに一緒に帰ろう?」

「アイツに怒られるのは勘弁したいんだが」

「公認済みなので問題なし、ちなみにあっちはあっちで色々あるので」

「ふーん…ま、いいか」


と2人で帰路に着く…実際家はかなり近いが、正直滅多にこんなことがないから変に新鮮な気分だった。


「どんな風の吹き回しなの?」

「ん?なんか変だった?」

「いや、3人で話した後にコレは何か邪推するというものでしょ」

「んー…さてね、私だって颯太の惚気の1つや2つ聞きたいし、あと何より…私に隠し事が出来るとでも?」


ちなみにだが、佳代は俺の夢の内容を知っている。厳密には最近の事情は教えてないが。


「さて?隠し事?なんの事やら」

「ほう?じゃ何で君の目は不安げ?」

「……」

「答えじゃない?」

「黙秘権を行使する、アイツにも人権はある」

「やっぱり夢のことだね?君が自分のことのようにする時は大抵夢の時だけだからね、まぁしょうがないよね」

「」

「沈黙は答え、まぁ言いたくないならいいけど」

「彰人にはどこまで許可貰ってんの?」

「お、ようやく言う気になったね?家の中までなら、もうアイツなら安全、だって。全く信用されてんね」

「さて、信用し過ぎてるのは佳代の方が上だと思うけど」

「彰人に負けるつもりは無い」

「何を競ってんだか…」

次話に続きます。珍しく長くなってしまったのでは?君たちはよく喋る。


「颯太を一番信用してるのは自分だと思っている」

と口に出すのが彰人

態度から信用するのが佳代


この2人は颯太のことがすごく好きです。

そのくだりはいつか過去回で話します。

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