旅14
一応様々な国や街で少しずつ発展はしていってるみたいだけど、この街ほどの発展はまだない
というのもこの街は試験的に機械が導入され始めたから
まず発電が結構大変で、ローリュには超巨大な滝があったおかげ
火力発電やら太陽光発電やらは元々ある滝でやるよりも費用が掛かるし、この世界ではまだまだ普及できそうにないね
原子力についてはどうかは分かんない
文明を伝えている異世界人があえて原子力を使わないよう注意してるのかな?
この街の人達から他の発電方法の情報は出ても、原子力のげの字も出ない
まあ危険だからね
いくら便利だといっても文明はリスキーなもの
慎重に伝えるのがいいよね
「ふぇえええ」
「ほぇえええ」
「はぇえええ」
三人はあまりの街の発展具合に言葉が出てこなくなってる
取りあえず宿を取らなくちゃ
私は三人にしっかりするよう言ってから宿を探した
「あれが宿かな?」
エルヴィスが宿らしき建物を見つける
「うにゅ、ホテルって書いてあるから宿だよ」
宿じゃなくて、英語でHotelって書いてある
高級なとこというより、ビジネスホテルみたいな感じ
中に入ってみると、ちゃんとフロント係がいて、受付をしてた
「あっちにもホテルってとこがあったけど、あっちにはいかないの?」
「んにゅ、あれは多分高級なとこだよ。すっごく高いとこ」
「高級宿みたいなもんか。じゃあこっちは安いってこと?」
「んーたぶん」
フィオナちゃんが早速フロントで手続きを始めた
猫女神が唯一神のこの世界では、猫をむげにする人はいない
そのため宿も猫と一緒に泊まれるんだけど、どうやらこのホテルも大丈夫だったみたい
ひとまず宿は取れたから、まだ日も高いということで、外で魔王についての聞き込みへ
また二手に分かれると、私とフィオナちゃんは東の方へ
エルヴィスとメアリーは西へ向かった