火人の国8
次に出たのはフララドララという亜竜の一種で、亜竜とは言ってもそこまで強い相手じゃない
「ここは私にお任せを!」
調子が出ているレーさんが大きなフララドララを一撃で焼き尽くした
「これは、なんという威力なのでしょうか! このレー、感動いたしました!!」
「あ、あはは、あまりやりすぎないでね」
私も驚くほどの威力で、周囲が火に包まれてまだ火がくすぶってる
魔物なんて灰すら残ってなかった
「どんどんじゃんじゃん行きましょう!」
「あの、張り切りすぎてダンジョンの核を壊さないよう気を付けてね。消えちゃったら観光地にならないんだから」
「はいもちろんですとも!」
大丈夫かなぁこのお姉さん
まあでも今回は最深部まで見て回って、ある程度の魔物の強さを把握するのが目的だからね
あ、あとそれとドロップアイテムや宝箱の確認もかな
「それにしてもなぜ急に氷雪系の魔物が出たのでしょうか? 今までこのようなことなかったですのに」
「うーん、それについても調べてみるしかないね。核まで行けば何か分かるかも」
第一階層の敵は強くなくて、まあ普通の冒険者が入るなら程よい強さって感じかな
結構大きな種もいたけど、ぜんぜん強くなかった
見た目に置くさなきゃCランクの冒険者でも十分戦えるね
第二階層に来るとさらに寒くなって来た
私達は一応魔法で無効化してるから歩けるけど、ここに来るのには寒冷対策をした方がいいね
でもレーさんが言っているいつもと違うってとこが気になる
元々火系魔物が出るはずで、内部もかなりの熱さだったらしい
うーん、やっぱり最深部の核に何かあったのかも
ちょっとなんだか嫌な予感もするから先を急ごう
二層はところどころが凍っていて歩きにくいから、私が魔法でフィオナちゃんを浮かせて進む
私とレーさんは浮遊できるけど、フィオナちゃんの体はまだ人間だからね
そして二層最初に出た魔物は
「あれはレッサーフェンリルかな。伝説のフェンリルよりはかなり劣るけど、結構強力な魔物だよ」
「お任せください! フレアノート!」
わー、さっきより威力は抑えられてるとはいえ、レッサーフェンリルも一撃なんだ・・・
死体はこんがりと焼けて残ってる
「絶好調です!」
戦いはレーさんに全部任せてもよさそう