火人の国5
次に案内されたのは街
燃え盛る家々が立ち並んでる光景はかなり物珍しいというかなんというか
これ宿とか取れるのかな?
「一応火耐性持ちの商人さんが止まるところはあるのですが、そこも燃えていますね」
「うん、でもこのくらいの火なら大丈夫かな? 燃えてることが珍しくてお客さんは来るかもね。問題は寝る時にこの明るさだと普通の人は寝れないかもってとこ」
「ならば火鼠の皮を使ったアイマスクを常備しましょう! ここにも置いてあるのですが、見られますか?」
「うん、お願い」
レーさんは宿の引き出しを開けると、そこには炎に触れても一切燃えないアイマスクがあった
思い出した、火鼠
かぐや姫に出て来た火鼠の皮衣
燃えない毛皮って逸話があるやつだ
なるほど、異世界ともなると実在するってわけね
「火鼠はこの辺りに一般的に生息しているネズミ型の魔物です。弱い魔物なのですぐにご用意できると思います」
「ふむふむ、じゃあそっちは任せるね」
「はい!」
街を見て回ったけど、家々が燃えてるのが珍しいくらい
この国は火山だけの国なのでそこまで広くないし、王様なんかもいない
一応取り決めを話し合うためにリーダーみたいな人は数人いるみたいだけど、その中で一番年長者なのがレーさんらしい
「では火鼠の皮はラーとスーに取りに行かせます」
ラーとスーと呼ばれた二人
男性型がラーさんで、女性型がスーさん
レーさんの息子とその奥さんらしい
レーさん子供いたんだ。しかもこんなに大きな
ラーさんもスーさんも成人してるらしい
火人たちは子供のころは火種のように小さいけど、燃え盛ってすぐ大きくなるらしい
そうなると成人なんだって
「街に他に見どころは?」
「・・・。それが、ないんです」
目に見えて落ち込むレーさん
「なら街は宿屋や食事処を増やして・・・。そう言えば食事ってどうしてるの?」
「私達はマグマのエネルギーによって生きていますが、商人さんたちにお食事をふるまっていますので、料理ができる者はいます」
「どんな料理?」
「では実際食べていただきましょう!」
レーさんは宿の厨房に入ると料理を始めた
見てたけどかなり手際がいい
ちょっとまって、何その大量の唐辛子みたいなものは
「ミア、目が痛いよぉ」
「あこれ唐辛子だ」
さすがに唐辛子に対する耐性なんて考えてなかったな
すぐに魔法に組み込んでおく
「あ、治った!」
なるほど激辛料理か
この暑さの中激辛料理
これはなかなか行けるかもしれないかもしれないかも