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竜人の国13

 あれだけ攻撃をまともに受けたって言うのに、カタさんにはほとんどダメージがない

 やるせない・・・

「何を止まっておる? もう終わりかえ?」

「私、この体になってからさ、無意識でも出来るよういっぱい修行してたんだ。それこそ寝ているときだろうと出来るように」

「何を言っておる?」

「気力、仙力、魔力、精霊力、全開放」

 これは私が抑えていた力を全開放した姿

 真っ白なオーラを身にまとって、たとえSランクの魔物が消し飛ぶような攻撃だろうと弾き、自らの力にすることができる

「ふ、フハハ、これほど、よもやこれほどとは思わなかった! これはわらわで勝てるかどうか・・・」

 それでも構えるカタさん

 武人として逃げる姿は見せないってことかな

「心頭滅却、赤刃!」

 なんて気力の練り込み

 手が赤く輝いてる

「赤鋼拳!」

 速い!

 見えてたから避けれたけど、ほんの少しオーラにかすった

 するとそこから赤い気力が広がって行く

「これは毒のようなものじゃ。早く解除せねば、死ぬぞ?」

「フフ、それはどうかな?」

 私はさらに気力を流して、その赤い部分を白く染め上げた

「ハハハ、普通は逆じゃろうに! 白が赤に染まるが定石、そうか、力の差がそこまであるか。じゃが」

 カタさんが猛攻を繰り出してくる

 私は目に魔力を集中させてその動きを予知に近いレベルで読む

 さっきと違って全ての攻撃を簡単に回避され、カタさんはふぅーと息を吐いた

「さらに速度を上げるぞ」

 視界から消える

 移動しているのは見える

 でも目の端に移ったかと思うと目の前にいたり、後ろにいたり

 避けきれずに、段々と私に攻撃が届き始めた

「あ、ううう」

 赤い気力が私を蝕んでいく

「ほれ、降参せんか。死ぬぞ?」

「いいえ、死にません!」

 カタさんのこの力は、高密度の気力で練り上げた毒

 ならこっちも高密度に気力を練り上げて、撃ち込まれた部分に流す

「なっ!?」

 赤い部分は消える

「はぁはぁ、今度はこちらから! 白閃呪!」

「なんと! わらわのこの技を、盗んで自分の技に昇華させたじゃと!?」

 撃ち込む、撃ち込む、ひたすらに

「まずい! 試合中断! 勝者、ミア!」

 審判に止められる試合

 やばい、やりすぎちゃった・・・

 私の呪いでカタさんが苦しんでる

「ご、ごめんなさい!」

 私はすぐにその解呪を彼女に施した

「く、ふ、ハハハハハハ!! いい、お前はもっと強くなる。わらわを超えたんじゃからな。しかし、次のハルフはもはや人外。あやつは化け物じゃ。お前なら倒せるかもしれんな」

「ありがとうございましたカタさん! 私、絶対ハルフさんに勝ちます!」

「その前にじゃ、風呂に入って来い。臭う」

「あ・・・」

 汚れた下着も変えないと・・・

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