転生者の国6
「ありがとうございました女神様!」
「うむ、どれ、この土地に加護を与えて置こうかの。魔物もこれで入ってこれないじゃろうて」
お母さんが女神の力を使って土地自体を加護で覆った
「本当にありがとうございます女神様!」
「さてと、戻るぞミア。まだまだ遊び足りないぞ!」
お母さんがまた私達を掴んでいっきに遊園地に戻ると、体感型アトラクションと書かれた看板の前に降りた
「ここじゃ! ここ気になっておった!」
恐らく4Dのようなアトラクションで、乗り物に乗って映像や、風、匂いなどでリアルな体感ができるやつ、かな?
ウキウキと乗り込むお母さん
どうやらこれは四人で乗れるみたい
「ほれ、あれを見よ。魔王を倒す勇者のストーリーじゃな。これは、この世界最初の勇者マリフィスの物語のようじゃが、ふむ、あまり正しく伝わっておらぬのかもしれん」
マリフィスの話はあまり伝承が残っていないみたいで、詳しいことは分かってないけど、よくある勇者が立ち上がり、魔王を倒しましたってストーリー
でもお母さんが言うにはそうじゃないみたい
最初の勇者は魔王とは元々親友同士だった
この世界の魔王は様々な要因で発生するけど、この時の魔王は古代の魔王という人間と共存していた魔王で、今はもう見なくなった魔族と言う種族
魔族はもういない
いないけど、たまに目撃証言があるらしくて、今でもどこかで生きてるんじゃないかって言われてるらしい
まるで未確認生物みたい
「まあなんじゃ、ただの物語として楽しむかのぉ」
ちょっと複雑な気持ちなのか、お母さんは何とも言えない顔をして椅子に座る
動き出す乗り物
とたんに高速で動き出して、周りの映像が変わった
これ、科学技術でやってるのかと思いきや、魔法だ。魔法で映像や体感を体現してるんだ
「すっごい! 綺麗な映像!」
「ほほほ、これはこれは、人間は面白いことを思いつくのぉ」
「きゃっ、風が吹いてる!」
勇者と共に冒険する仲間って設定なのか、勇者が話しかけて来る
魔物もかなりリアルで、それをシューティングよろしく倒していく
そして魔王グラトニウスが現れて、勇者が苦戦の末倒す
「グラトニウス? 名前が違うのぉ。性別も違う。あの子はグラーリア。魔王となって倒されたのちに、元の魔族に戻り勇者と添い遂げた少女じゃ」
突然の衝撃発言
まあでもハッピーエンドだったってことだね
アトラクションが終わり、次のアトラクションを探すために地図を開いた