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転生者の国1

 トガツメヒメさんに後を任せて、私とフィオナちゃんはとある場所を目指す

 そこは、この世界に転生者として生まれた街、というか国で、自分の体の変化をちゃんと自覚できない人や、前世の記憶のせいで苦しんでいる転生者が多い

 ちなみに戦いたくなかったり、危険な仕事がしたくなく、平和に暮らしたい異世界人なんかもここにいたりする

「すごく発展してるね」

「そうだね。多分異世界人同盟の人達が関わってるんだと思うよ。ほら、あの建物とかユニさん製だろうし」

 見たことのある景観の街並み

 異世界人同盟の発明家兼建築家のユウリ・ヤマモトさんことユニさん

 能力はそのまま発明で、思った通りの道具を作り出すことができるため、子の異世界発展のために多大な貢献をしてる人

 見た目はどうみても中学生くらいだけど、実は二十代前半のお姉さん

「この国は、えっと、あ、遊園地があるみたい!」

「ゆうえんち?」

「そ、遊べるところ」

「楽しい?」

「うん!」

 まさか遊園地がこの世界にあるとは思わなかったけど、よく見たら奥の方に大きな観覧車が見えた

「取りあえず宿を取ったら行ってみよっか」

「行く!」

 興奮した様子のフィオナちゃんと街の宿屋、と言うよりこれはホテルだね

 安い所もあれば高級なところもある

 お金にはとんでもなく余裕があるから、迷わず高級ホテルの方へ

「ようこそホテルアセンフィアへ」

 このホテル、街の人に聞いた話だとこの国一番の最高峰ホテルらしい

 明らかに冒険者に見える私達の恰好でもすんなり入らせてくれた

 どうやら転生者の手練れを配置してるみたいで、もし荒くれ冒険者が暴れてもすぐ排除できるようになってるっぽい

 そこかしこに手練れの気配があるもん

 手続きを済ませて、先払いで数日分のお金を払う

 部屋へ行くと、かなり広い部屋に、ベッドが二つ分と、冷蔵庫、キッチン、広い浴室にトイレは別

 ここもう住めるじゃん!

 前世でもここまですごいホテルに泊まったことはない

 荷物を置いてベッドにピョーンとび乗って横になる

「あーこれ寝ちゃう。ふかふかぁ」

「駄目だよミア、ほら行こう!」

 相当遊園地を楽しみにしてるのか、私を引っ張って、二人で部屋を出た

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