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蟲人族の国9

 内部はかなり暗い

 普通のダンジョンみたいに灯がともってることはなく、死角から普通に危険すぎる魔物が飛び出してくる

 常に死と隣り合わせの極限状態

 そんな野良ダンジョンを好んで冒険する冒険者もいるけど、大体は帰ってこない

「ギシャアア」

 何かの声が聞こえた

 すぐ近くで鳴いているみたい

「フィオナちゃん、いる。魔物だ」

「う、うん」

 かなり怖がってるフィオナちゃん

 こういう感じの所はフィオナちゃんが苦手とするところだけど、今はノアちゃんのために頑張ってついてきてる

 入り口からまだ数メートル

 にもかかわらず魔物が出てきた

 グールに似ているけど、そいつはむやみやたらに襲っては来ず、こちらをうかがっているように見える

 だとしたら強敵だ

 何せ知能がある

 力に任せた攻撃はしてこず、隙を突いたり、独自の戦い方をしてくる

 魔物はシャキンと手から爪を伸ばし、走って来た

「双爪!」

 私も負けじと爪を伸ばして打ち合う

 相手の筋力は相当なもので、私と同程度

「一葬爪!」

 魔物の首を狙って爪での攻撃

 それを防がれたけど

「ラヴセイヴァァアア!」

 気配を消して後ろに回っていたフィオナちゃんの攻撃で魔物は切り裂かれて倒れた

「倒せた、かな?」

 魔物から魔力が抜ける気配がする

 どうやら倒せたみたい

 そこまで強くはなかったけど、私の爪と打ち合えるほどの硬い爪を持ってた

 肉体的にはかなりの強度を持っているのかも

 それでもアンデッド系だったみたいで、聖剣でもあるフィオナちゃんのセイヴハートの攻撃は有効だったみたい

「はぁはぁ、怖かった・・・」

 涙目のフィオナちゃん

 恐怖に耐えてよく頑張ってる

 私はよしよしと彼女の頭を撫でて、二人で先へ進んだ

 しばらく歩くとまた同じ魔物が出てきた

 今度は攻撃される前に精霊魔法で浄化

 これならある程度の範囲を攻撃できるから、簡単に倒せたよ

「ねえミア、あれ・・・」

 倒した魔物の横に何かが落ちていた

「これ、クンクン・・・。やっぱりノアちゃんの靴だ」

 これで彼女がここに確実にいることが確定した

 靴をしまうと、また歩き始める

 その後も同じ種類の魔物が何度も襲って来たけど、全てを対処

 数は多いけど対策さえわかればどうってことなかった

 そして第一階層の最奥らしき広場へと到着した

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