表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
43/488

猫の力26

 図書館の蔵書を読みふけっていたらもう夜になってた

 いやぁ滅茶苦茶に読んだなぁ

 中には童話とか物語もあって楽しめましたよ

 本大好き

 本を読んでいる間、能力のおかげか誰も私のことを気にかけないし、まず見られてもいなかったよ

 凄い猫の能力。侵入し放題じゃないですか

 まあ悪いことには絶対使わないけどね

 さて、フィオナちゃんも心配してるだろうから帰ろうっと

 

 その帰り道のこと

 夕暮れで黄昏時

 沈む夕日をゆったり見ながら歩いて帰っていると、突然空から何かが降ってきて私の前にドスンと落ちた

「な、なに!?」

 鉄の塊のようなもの? いや鎧かな?

 その鎧はどこかで見たことがある気がする

 そうだ、前のアルト村で襲ってきたあの女性魔導士だ!

 でもなぜか鎧はボロボロで、肌が見えている

 少し褐色じみた色で、顔はまだ兜で隠れてる

 かなり弱弱しく息をしてて、放っておけば死んじゃいそうだけど・・・。こいつは私達の村を襲った悪いやつで、でも

 やっぱり放ってはおけない

 私は肉球で彼女を触り、その深い傷を癒した

 腹部の傷は多分内臓にまで達してて、もう少し遅かったら危なかった

 完全に傷を癒したけど、体力は戻っていないからそのまま寝息を立て始めた

 ひとまず兜を外し、鎧を脱がした

 顔は恐ろしいほどの美少女で、エルフ系の女性

 とてもあんな非道なことをするような人には見えないなあ

 やっぱり操られたのかな?

 私は能力の一つであるマジックハンドを使って彼女を持ち上げた

 この能力は見えない手を使って、いわばテレキネシスのような力を生み出せる感じかな?

 彼女をひとまずは新アルト村へ運ぶ

「ミア、おかえり・・・。え!? どうしたのその人!?」

「にゃむ」

「取りあえずここに寝かせて」

「お、ミア、帰ったかっておい! どうしたんだ!?」

 女性はベッドに寝かせ、フィオナちゃんは濡れたタオルを彼女の頭にのっけた

 熱がかなり出てて、これは肉球でも治せなかったのよね

 ともかく彼女をゆっくりと休ませよう

 まだ二人は彼女が村を襲ったあの魔導士だって気づいてはないみたいだし

 それにしてもこの顔立ち。まだ幼さが残ってるから、エルフで言う成人に達してはないと思う

 こんな若い子だったなんて思わなかったよ

「取りあえずこの人は俺が見ておくから、フィオナはもう寝なさい。ミア、傷ついた人を助けるなんてお手柄だぞ」

 ターナーさんに頭を撫でてもらってから私はフィオナちゃんと一緒にベッドにもぐりこんだ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ