新しい旅7
洞窟の入り口に受付がある
その受付に来た瞬間
「きゃあああ!!」
フィオナちゃんが悲鳴を上げた
「ミ、ミア、この人頭に斧が!」
「大丈夫だよフィオナちゃん。ここまだ受付だから襲ってこないよ」
「ハハハ、いきなり怖がってくれるなんていいお客さんだ」
斧の刺さったおじさんが笑う
ちなみにお化け屋敷のトリックとかじゃなくて、この人本当に斧が刺さってる
恐らくゾンビかな?
「こちらはトガツメヒメ様のお客人です!」
「おおそうかい! じゃあ楽しんでいってくれ!」
顔パスみたいな感じで入れた
まぁこの国でトガツメヒメさんの名前を悪用しようなんて勇気ある輩はいないからね
何せ下手な勇者や英雄より強い大英雄ちゅうの大英雄だし
「さて、張り切って行きましょぉおおお! 私なんだかドキドキしてきましたよ!」
この人元気すぎる
洞窟に入るともう異次元な空間だった
え? なんで? これって・・・。学校?
「ここは一週間に一回内容が変わるらしく手ですね。現在は、えーっと、異世界の学校とのことです。学校、学園のような場所ですね」
「うん、私が前世で通ってたとことおなんな字ような感じだよ」
「あ! そう言えばミア様は転生者でもありましたね。そのお姿は前世を模したものなのですか?」
「模したというか、人間に変身したら校だったって感じかな? まあ前世の姿ではあるんだけど」
「ミア様は前世もお美しかったのですね」
「あいや、その・・・」
そんなに真っ直ぐ言われると照れる
「みみみみみみみみみ、ミアアアアアアア!! いる! 何かいるよぉおおお!」
突如あがるフィオナちゃんの悲鳴
薄暗い廊下に佇む女子高生・・・
怖っ! いきなり怖すぎるんですが!?
「あ、ミトじゃないですか!」
「ちょ、姉さん、今仕事中だから」
「そうでした、ごめんなさい。あ、ミア様、私の妹です」
「アハハハ・・・」
「もう、先に進んでください。折角怖がらせがいのありそうな子が来てたのにぃ」
がっくり肩を落とすミトちゃん
結構ショックだったのかズーンと肩を落とし、それがかなり不気味だった
「大丈夫だよミトちゃん。今すごーく怖いから」
「ホントですか!? 自信でます!」
あら可愛い
長い髪から覗く顔は相当可愛い子だった
イチカさんと似てるけど、垂目のイチカさんと違って彼女は釣り目で三白眼の猫見たいな可愛さがある
ミトちゃんと分かれて廊下を進むと、階段が見えた
「恐らくここを上がればいいと思います。階層の最上階を目指すタイプですので」
これが洞窟の中ってのもすごいけど、階層もあるのか
多分空間魔法かそれ系の能力がかかってるのかな?
先に進むほど怖いらしいから、また気を引き締めて階段を上った