表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
386/488

新しい旅5

「さて次の場所なのですが、赤の泉はどうでしょう?」

「赤の泉?」

「はい、ここから近いのですが、その名の通り血のように赤いそれはそれは美しい場所なのです」

「ち、血のように赤い・・・」

「はい!」

 美的感覚は人それぞれだからね。でも真っ赤な泉かぁ、見てみたいかも

「怖くないですか?」

「大丈夫ですよ。泉の主がいますが、性格は穏やかで友好的ですから」

 泉の主、だと・・・。もしかしてネスのシーな感じなのかな?

「行ってみよう!」

 車はゆっくりと動き出して走り出した

 サクラから数分かけて見えてきたのは

「うわ! 本当に真っ赤! 確かに血の色だね・・・」

 その泉は鮮血と言っていいほどに赤い赤い水に満ちていた

 これ夜に見たら怖いかも

「では降りて岸に行ってみましょう」

 すでに兜をつけなおしているエンキさん

 彼女が先導して泉の岸際まで来る

 エンキさんは水を一すくいして、飲んだ

「え!? 飲めるの?」

「はい、ここの水は体にいい成分が含まれていて、疲労回復や傷の治療効果があるので、ポーションの原料としても使えるのです。それもこれも、この泉を守る主さんのおかげなのです」

「へぇ、会ってみたいね」

「呼べば来てくれると思いますよ」

「ホント? 何て呼べばいいの?」

「彼女の名前はエリリです。とても可愛らしいですよ」

「エリリちゃーん!」

 早速フィオナちゃんが呼ぶ

 すると泉の中央あたりからぶくぶくと泡が

「出てきますよ」

 フィオナちゃんがワクワクしながら泉の中央をじっと見る

 そして泉から、ピョーンと飛び出した

「カエルちゃん! 見てミア、すごく可愛いわ!」

 なんと主と呼ばれているのは、手の平サイズの可愛いカエルだった

「ケロ。あちしを呼んだ? 呼んだよね? ふふふ、あちしはエリリ、美しいカエルたちの王女! あら、エンキさんじゃない。そちらのお二人は?」

「こちらはトガツメヒメ様のお客人、勇者フィオナちゃんと、猫精霊のミアちゃんです」

 エリリはピョンピョンと私達の前まで来ると、非常にきれいなお辞儀をしてくれた

「初めましてごきげんよう。あちしエリリと申します。以後お見知りおきを、ケロケロ」

 可愛い・・・

「ここへは観光で? そう、あちしの泉へようこそ。まああまり見るところもないのですけれどね。ケロケロ」

 私達はしばらくの間、今までの冒険の話なんかもしつつ、エリリと談笑を楽しんだよ

 そうこうしているうちに日も傾いてきたので、続きの観光は翌日にして一旦城へ戻ることになった

 観光が終わるまでは城の客室を使わせてもらうことになったのよね

 ちなみに晩御飯はそれはそれは豪華な和食が出ましたよ。なにやらトガツメヒメさんこだわりの逸品らしい

 あの人料理の才能も達人並みらしいから、ほんとなんでも出来そうだよあの人

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ