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魔王の誕生3

 セリュシオン真王国

 この国はかつて大いに栄えていた、特殊な種族が住んでいた国

 十五年前に帝国に滅ぼされるまでは人間族、その中でも一部の人間族である真人がいた場所

 滅んでからは逃げのびたごくわずかな真人がバララスラにいるのみだけど、彼らは一応に魔力が高く、ただの農民でさえ魔物と普通に戦えるほどには強い

 じゃあなぜ彼らの国は滅んだのか?

 いかに強いとは言っても帝国の物量に押されたからだ

 真人の数はそこまで多くなかった

 それに対し帝国は圧倒的物量で押して、ついには国を滅ぼしてしまった

 傀儡となる前の帝国ならば、友好国であったセリュシオンに攻めるなどなかったことだろう

 滅亡から十五年

 現在は帝国はここを自領とすることなく、巨大な墓所とした

 殺されてしまった人々が、フィオナの両親であった勇者と、王妃が安らかに眠れるように

「ここにフィオナちゃんが・・・。確かにあの子の気配を感じる。それもそこかしこから」

 まるでこの国全体がフィオナちゃんになったかのような異様な気配

「注意して進もう」

 ここに来たのは、私とメアリー、タルニャ、エルヴィスの一匹と三人

 アラマキちゃんは小さすぎるし、まだ力が戻ってないから危険と判断して置いてきた

 フィオナちゃんの安心できる気配と、魔王の腹の中にいるかのような不気味な気配の中私達は歩き続ける

 するとグシャグシャに壊れた城の残骸が見えてきた

 多分、城だと思う

「ここからフィオナちゃんの匂いがする。多分この中にいるよ」

 壊れているとはいえ、ところどころに入れるところがある

 まあとても人が住めるような場所ではないけど、フィオナちゃんんくらいの大きさなら十分入れる

「あそこだ」

 城の王室だったのか、豪華そうな椅子の残骸などが見える

 そのベッドの上に小柄な人影が眠っているのが見えた

「フィオナちゃん」

 私はその影に近づいて、話しかけてみた

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