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決戦33

 一向にダメージが通らないままいたずらに時間だけが過ぎて行く

「フィオナちゃん!」

 私はとうとう二人の間に割って入り、フィオナちゃんの攻撃を止めた

「放せ! そいつを殺す!」

 どう見てもフィオナちゃんは苦しんでいる

 その証拠に目からは涙が流れていた

 憎悪の中にも捨てきれない優しさ

「フィオナちゃん! 私の声を聞いて!」

 そんな私の背中をオワリが貫いた

「あ」

 私はその場に崩れ落ちる

「ああ、あああああああああああ!! ミア、ミアあああああ!!」

「だ、だめ、だよ、フィオナちゃん、それ以上、その力は」

 だめだ、精神生命体の核たる部分が傷つけられてる

 回復しないことはないけど、苦しくて動けない

 うう、意識が

「よくも私のミアを!」

 完全に怒りと憎しみに飲まれちゃったフィオナちゃん

 私の声が全く届かない

「よくもよくもよくもぉおお!!」

 力がフィオナちゃんを飲み込み、オワリの体を千切り飛ばす

「アハハ、アハ、あ、れ? 再生しな・・・」

 オワリの体がどんどん小さくなっていく

「嘘、こいつ私の体を、喰ってる!?」

 どうやら千切り飛ばしたところから体に取り込んでいるみたい

 やがてオワリは全てをフィオナちゃんに取り込まれてしまった

「アグルルル」

 まるで獣のように四足歩行で歩き、生き残った勇者や異世界人たちをにらむ

「フィオナちゃん!」

 ニニやミミが呼びかけるけどフィオナちゃんは二人を殴り飛ばし、二人の体はグニャリと変な方向に曲がって瓦礫にたたきつけられた

「う・・・、フィオナ、ちゃん」

 私はズルズルと動いてフィオナちゃんに追いつこうとするけど、彼女は勇者や異世界人を蹴散らしてどこかへと走り去って行ってしまった

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