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タルニャ2

 襲い来る魔物の群れを冒険者と協力して何とか倒していくが、召喚している相手が一向に見えてこない

 すでに疲弊し始めているため、このままではじり貧だろう

「こ、このままでは押し切られますわ!」

「今大魔法の準備をしています! もう少しだけ持ちこたえてください!」

 冒険者の魔法使いが詠唱をしている

 それを守り切れば一層できるだろう

「シールド、ウィンド!」

 シールドを大きく振ると、鋭い風の刃がいくつも生まれて魔物たちを襲う

 魔力とタルニャの強靭な筋肉があってこその技ではあるが、勇者の力とは到底言えない

 冒険者としては一流の部類にはなるだろうが、タルニャは勇者としてはまだまだ成長途中で、本来使える力とは雲泥の差だった

 少しずつ押されていく中のこと

「行きます! 下がってください!」

 魔法使いの女性が大杖を掲げると

「アルフレア!!」

 巨大な火魔法が魔物たちのど真ん中に落ち、召喚されていた魔物の五分の四まで減らすことができた

「これなら押し返せますわ! シールド砲!」

 シールドから魔力の塊を撃ちだすタルニャの現在のありったけ

 これを撃てばしばらく動けなくなるため、先ほどまでの数では使えなかった技

「ハァアアアアアアアアアアアア!!」

 ビームのように前方の魔物が撃ち抜かれ、消えて行く

 やがて魔物たちは全滅した

 タルニャの探知にはすでに召喚者と思われる何者かは映っておらず、逃げたと考えられた

「はぁはぁ、わたくし、しばらく動けませんわ。皆さんありがとうございました。皆さんがいなければ、わたくしはここで死んでいたでしょう」

「勇者様もよくやったよ! さすが勇者様だ!」

 自分は褒められるようなことは、賞賛されるようなことは何もできていない

 勇者は絶対的でなければならない

 そんな考えがタルニャの頭の中を巡っていた


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