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異なる世界

 世界は一つではない

 自身のいる世界を基本としてそことは異なる世界、そして次元が存在する

 異世界と呼ばれる様々な世界が存在する中、それらがひと固まりになった世界を仮に大きな世界、大世界とする

 その大世界もひとつではなく、数多存在している

 同じ大世界に所属する世界同士なら比較的簡単に移動することができるが、通常大世界が異なれば移動することはできない

 ただ、何かの偶然が重なり、極々稀に一つの大世界から別の大世界へと流れてしまう者がいる

 渡る際には肉体が失われ、一旦精神だけになり、それが再構築されて移動することになるのだが、それは本来不可能であった

 渡る際に精神が完全に崩壊し、元の体に戻ることができないからだ

 再構築された体はドロドロに溶けていたり、人型であることが稀なほどだ

 それがどういうわけか、人の形を保ったうえ、精神も崩壊していない者がいる

 今までの事例は一例のみ

 その事例でこちらに来た少女は全ての世界、大世界を作り出した者によって無事元の世界へと返された

 そして数十年ぶりに再び別の大世界からの放浪者が現れた

 すぐにそれは神々に知れ渡った

 なにせ別の大世界から来た者は独特の力を放っている

 以前の事例からその力の流れを知っていた神々は、その者の監視をすぐに始めていた

「それで、やはり伝えておきますか兄様?」

「ええ頼みます」

「あの子は今どこへ?」

「少し前に自身の分身が勝手に作られたとかでもうすでにあの世界に降りています」

「早いですね。さすがあの大戦を終わらせた子」

「それは双子の姉のほうでしょう」

「あ、そ、そうでしたね。似ているので時々まちがえるんですよ」

「聞かれたら怒られますよ。ともかく、姉のサニアの方は今はまだ動けないでしょうから、すでに降りているルニアにだけ伝えておけばいいでしょう。それに、あの二柱はお互いで繋がれるのですから、一人にだけ伝えておけば問題ありません」

「確かに。では伝えておきます」

「頼みましたキュカ」

 話しているのは二柱の神

 一人は天の神ラシュア、もう一人は管理と監視の神キュカ

 キュカはラシュアに言われた通り、末妹であるルニアへと、情報を伝えるため神力で伝達した


 ミアがいる世界

 その世界のとある場所で一人の少女女神が何かを探すようにジッと目を凝らしている

「まったく、私の分身なんて変なもの作ったのどこのバカよ。でもま、さすが私の分身ね。変な子とされる前に自分で消えるなんて頭いい」

 自画自賛ともとれる言動

 自信満々で自信の分身を作り出したなにかを探しているのは、破壊の女神ルニア

 神々の中でも異質な生まれ方をし、双子の姉がいる

 ルニアがしばらく辺りをウロウロと、久々の下界を見て回っていた所、双子の姉よりもさらに上の姉であるキュカが伝達を飛ばしてきた

「キュカ姉様からだ・・・。あーなるほど、さっきからこの世界に流れてる変な力はそれだったのね。ま、ついでに調査しておこうかな。お姉ちゃんには、今伝えなくてもいっか。心配させたくないし」

 ルニアはジッと目を一つの方向へ向ける

「あっちか」

 ピョーンとジャンプするルニア

 あまりにも速いため誰も目で追えることはないだろう

 自身の権能、破壊によって速度を破壊し、無限ともいえる加速を行えるルニア

 刹那の時間すら捕らえれない速さで目的地へと到着した

 そして目の前には、目を丸くしている子猫一匹

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