魔王の王35
ティクラという少女
仮面は常につけていたいみたいで、私達に自己紹介が終わったあとすぐに仮面をつけなおしていた
「アシュトロリフォイン、アンデテ? モラクラウヘリオン、キュルト」
「あ、うん、一緒に行こう」
「アンデテ! ティクラユ、アンデテ!」
喜んでる
身振り手振りだけどちゃんと伝わったみたい
「アンデテ! アンデテ!」
さてと、この子は仮面をかぶってるけどどう見てもヒト族だから普通に連れて行っても大丈夫かな
「フィオナ! ミア! 大変戻ってきて!」
突如通信魔法が飛んできた
メアリーからだ
「どうしたの?」
「街に魔王が襲撃してきてキャァ!!」
「メアリー!?」
「私は大丈夫、でもあれ、結構強そう。お願い早く戻ってきて」
「分かった! すぐ向かうよ! みんな乗って! 急ぐよ!」
私は巨大化して全員を乗せる」
「わぁ~、エレレフィクハセンタ。ロブルティタン」
私が大きくなって目を輝かせてるティクラ
そのまま私は彼女を加えて背中に乗せた
「しっかり掴まって!」
猛烈なスピードで走り出す
「ンンアアアアアアアアアアアアア!!」
そのスピードにティクラは叫び声をあげてたけど、今は構ってる暇はない
ともかく急いで街に戻った
とはいってもすぐそこだからそこまで時間はかかってないんだけどね
物の数十秒で街にもどると街に大量のヘビ型魔物が湧いていた
その魔物は蛇の下半身を持った人型の魔物に使役されているようだった
「あれは多分、この辺りで遥か昔に倒された蛇の魔王、ジャラジャフだよ」
「知らない魔王ね」
「うん、あまり脅威じゃなかったからね。当時の勇者に一撃でやられたみたいだし」
「ふむ、では今回もそこまで脅威ではないということでござるな。蛇の魔物の多さの方がむしろ脅威でござろう」
アラマキさんはニタリと笑って飛び上がると、ジャラジャフに斬りかかった
「あ、そんな警戒もせずに!」
ガキィイインと剣が弾かれる音がして、アラマキさんが吹っ飛んできて地面に頭から突き刺さって
「アラマキさん!」
あられもない姿で必死で頭を抜こうとしている
よかった、そこまでダメージはないみたいだ
「ぐぶぼっ、ゲホゲホ。あの鱗、とんでもない硬さでござる。拙の聖刀乱れ花で斬れないとは・・・」
アラマキさん、能力を使わないのかな?
「もう一度でござる!」
また飛び上がって斬りかかって、そして弾かれて落ちてきて、突き刺さった
「ぶげぇ」
間抜けな声でまた頭を引き抜こうとお尻を振ってる
ふんどしが丸見えになってますよお姉さん・・・
「いたたた、こりゃ剣術じゃだめでござるな。これでも拙の剣術は剣聖の域でござる。技術で斬れないほどの硬さじゃ無理でござるな! はっはっは!」
「笑い事じゃないよ。早く倒さないと、無限に蛇が生み出されるよ」
街の人達はすでに逃げてるけど、この蛇魔物の量だと街が完全に破壊されつくしてしまう
時々襲ってくる蛇魔物を倒しつつ、ジャラジャフの倒し方を考えた