魔王の王30
二日目
まずは東地区で朝食
どこもモーニングの時間で、紅茶やコーヒーを頼むとパンやスープ、、卵焼きのセットなんかついてくる
私達は和食の食堂へ行ってみることにした
この世界、日本人の異世界人や転生者によって和食は意外と充実してるんだよね
私の好物の焼き魚定食とか普通にあるからね
全員おなじモーニングのセットを頼む
ただついてくる焼き魚はランダムで、私はサンマみたいなのだった
フィオネちゃんは鰆っぽいので、エルヴィスは鮭、メアリーはカレイ? タルニャは鯖でアラマキさんはアジ
まあ似た魚だけど、味は日本で食べてた魚と同じだったよ
食べ終わたので次は商業区へ
南地区にあるので東地区とは隣り合わせ
その名の通り様々な商店があって、中でも目玉は魔術師や魔女のファッション
ローブだけじゃなくて、魔女のドレスなんてものもある
そしてさらには、私達猫のための服もあるのですよ
普通の猫たちはあまり服を着たがらないんだけど、私は結構好き
まあ普段は着てないけど、たまにはおしゃれだってしたいのよね
「僕はあっちの本屋さんに行ってみるよ」
「私もエルヴィスと本屋に行くわ。いい魔導書があるって話だし」
「わたくしはフィオナとあそこの服屋さんに行きますわ」
「ミアにいい服を見繕ってあげたいの」
「拙はあの玩具屋に行ってみるでござる! 可愛いぬいぐるみがあるのでござるよ」
それぞれが目的の店へと歩き出した
私達はすぐそこにあった服屋にまず入ってみる
魔導士たちがこのんで着るローブなんかが置いてあって、豪華絢爛なものは少ない
まあ魔導に豪華さはいらないって話らしいしね
宝石がついているのは結構ある
これは魔力を高めたり、一定の魔法を強くする効果があるんだよね
で、目的の私の服なんだけど、奥の方の一角に猫や犬、要するにペット用のコーナーがあった
こ、これは・・・
可愛い! めちゃくちゃ可愛い!
可愛い私が着ればさらに可愛い!
「どうしよう、どれもこれもミアににあっちゃいそう」
「そ、そうですわねムフー」
フィオナちゃんとタルニャがすごく興奮して鼻息荒く見てる
「これなんてどう?」
「こっちも似合いましてよ」
いろんな服を試着させてもらう
あ、毛がついても自動的にクリーニングされる魔法がついてるから、一瞬で綺麗になるから大丈夫
「これ! これいいんじゃないミア?」
「うんうん、これしかありませんわ! ミアの綺麗な白い毛並みによく合いましてよ」
「白い毛に黒い帽子とローブ。これいいね、帽子にリボンもついてて可愛いし」
「じゃ、これにしよ」
色々試してみて、結局一時間くらいかかったけど、最初の方に選んでいた私が一番気に入った服に決まった
「ありがとう二人共」
「いつも助けてもらってるもん。これくらい、ね」
「そうですわ!」
それから二人も自分達の服を選ぶため、今度は魔女系ファッションを取り扱ってる店へ行った
楽しい時間はあっという間に過ぎて集合時間に
南地区の中央区へ繋がる扉の前にくると、すでに皆戻って来てた
エルヴィスとメアリーは両手いっぱいに本を持っていて、アラマキさんは・・・。何そのぬいぐるみの量
まわりの人が苦笑いするくらいの量のぬいぐるみを背負っていた
「こういったもの、サミダレにはあまりないのでござる。母う・・・姫様に頼むのも忍びなくて・・・」
もう素直にトガツメヒメのこと母上って呼べばいいのに
まあそんなこんな、楽しく過ごせましたよ商業区