表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
275/488

勇者23

 サミダレからアラマキが経ってから少しして、魔女たちの住む国で一つの問題が起きていた

 魔女の国ウィッチランド

 本来魔女は魔力の高い女性が魔法使いになったものを指していたが、その中でも特別に魔力が高く、魔法の扱いに長けた女性たちが一つの国を作った

 それがウィッチランドだ

 ここには一部を除いて女性しかおらず、また女性しか生まれない

 なぜそうなったのかは分からないが、土地の影響だろうと憶測されている

 ある程度成長した魔女は旅に出て、伴侶を連れて戻る

 そのため子供は意外と多い

 女性だけの国だが、夫となった男性はこの国に住むことを許される

 まるでハーレムのように思われるかもしれないが、不貞は絶対にできないよう魔法が国全体に施されている

 不貞が露呈した時点で、夫は妻となった魔女や子供の記憶全てを奪われて、元いた国に戻されるのだ

 ただ今までそうなった者はいない

 魔女たちの目はいい夫を探すのに優れていたからだ

 そんな魔女の国で起きた問題

「女王、どします? 大問題すよこれ」

「ミュミュ、少し黙って頂戴」

「うす」

 女王ジュジュゼナは頭を抱える

 側近兼護衛のミュミュは心配そうにその様子を見ていた

「ともかくあの子はまだ旅に出すには早いわ。ミュミュ、連れ戻して頂戴」

「うす、任せてくださいす!」

 ミュミュは自身の持つ超巨大剣型の杖を背負うと魔方陣を空中に描き、剣杖に魔法をかけた

「じゃ、行ってくるす」

「頼んだわよミュミュ」

「うす!」

 まるでジェット機のような音をたて、高速で空高くまで浮かぶと、彼女はどこかへと勝手に旅立ってしまったこの国の勇者、ティティーニニーを探しに出発した

「まったく、我が娘ながらあの子は、おてんばで困るわ」

 女王ジュジュゼナの娘、王女にして勇者であるティティーニニー、愛称ティティは、今朝部屋から忽然といなくなっており、手紙を一通残して消えていた

 年齢はフィオナと同じ十二歳

 魔法の実力は確かだが、女王が認めるほど扱いを心得てはいない

 そのため自身のおてんばな娘が心配でたまらない女王だった

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ