魔王の王19
「ん、うううん」
そうこうしているうちにメアリーが起きた
「あ、あれ? 私、何してたの?」
「メアリーは頭に傷を負って寝てたんだよ。大丈夫? 歩けそう?」
「う、んん、あ、大丈夫そう。ありがとう、ミアが治してくれたんでしょ?」
「無事治ってよかったよ」
「目が覚めたらお腹減っちゃった。ねね、あの後どうなったのか話聞かせてよ。どっかで食べながら聞きたいわ」
「そうだね。じゃあ、えーっと、あ、あそこのお店がよさそう」
ちらっと見えた店だったけど、魚と書いてあるのが見えた
和食の店かも
「お魚料理の店みたいね。行ってみましょう」
皆もお腹が空いていたのか、すぐにその店に入った
中は醤油っぽい匂いがしてる
いい匂い
「これがメニューかな?」
純和風っぽい出来の店で、畳張りの靴を脱いで座るタイプの席があった
そこに着席してメニューを開く
機械人の国とは打って変わって紙のメニューだ
そこには知らない魚の名前と料理名が書かれてて、そして、なんと!
「おにぎりだ! おにぎりがあるよ! 私これ! 具はこのベニシュラトって魚と、ウミオの実の酢漬けってやつ!」
「きゃ、ミア興奮しすぎ。落ち着いて」
は、恥ずかしい
私ともあろうものがおにぎりに取り乱しちゃった
でもだってさ、おにぎりが本当にあると思わないじゃん
それに具もちゃんとしてる
サケのような魚と梅干みたいな具
おにぎり好きな日本人なら興奮しない方がおかしいよ
ま、まあともかくですよ
みんな思い思いの料理を頼んで、料理を楽しんだ
おにぎり、大変美味しゅうございました!!