猫の力11
帰ってくるとフィオナちゃんがひょいと私を抱き上げてテントに連れて行ってくれた
テントにはすでにご飯が用意されてる
「ミアが帰ってくるの遅くて心配しちゃったけど、よかった、帰って来てくれて」
「んなーん」
「そうだね、危ないことはしないって約束してくれたもんね」
「んにゃ!」
「やっぱりミアは俺たちの言葉を理解してるみたいだな。賢い子だ」
「んにゃ、にゃおん!」
そうそう、蛙を倒したとき結構な数のレアドロップがあって、魚玉みたいな玉を十個も手に入れてた
どれもやっぱりレアアイテムで、名前は地の玉
これも武器強化に使えるっぽい
「な!? お前また魔物倒してきたのか?」
その玉を全てターナーさんに渡す
私が持ってても宝の持ち腐れだしね
「てか今どっから出したそれ? まさか、アイテムボックスまで使えるのか?」
「んな」
「マジか・・・。まあもうちょっとやそっとじゃ驚かないよ」
アイテムボックスはどうやらこの世界ではレアな部類
でも十人に一人くらいの確率だからそこまでじゃないか
私の空間収納みたいに中での時間が止まってるわけじゃないし、容量も限られてる
まあアイテムボックスってことにしておこう
本調べだけど、魔物が持ってるってことも過去にあったらしいし
ともかくご飯を食べましょうよ皆さん
今日の晩御飯は・・・。あのこれ、蛙肉の料理って鑑定に出てるのですが?
「今日はアーストードのから揚げだぞ! 高級食材だぞ!」
あの蛙、高級食材だったのか・・・。一応死体も持って帰ってるから、その内ターナーさんに渡そうっと
ていうか問題は味ですよ味
昨日のトカゲステーキは絶品だった
ならこの蛙肉も期待できるじゃない?
しかも高級食材ときているし
「私食べたことない」
「まあアルト村ではアーストード自体いないからな。ほら、食べてみろ」
一個一個が結構大き目のぶつ切りで作ってある
フィオナちゃんがフォークで刺して小さなお口にその肉を運んだ
「ふわぁ・・・。おいしいいい!」
おうわびっくりした
フィオナちゃんが今まで見たことないくらいにテンションをあげて夢中で食べ始めた
この子、食べ方可愛いしきれいなんだよね。見ててほっこりする
さてではわたくしも
ムシャァ
・・・・・・・・・・
うみゃい!!!
トカゲ肉も柔らかかったのに、この蛙肉はそれ以上!
柔らかくてうまみがじゅわー
私も夢中で食べ進めた
「ハハハ、そんなにがっつかなくてもまだまだたっぷりあるからな」
ああ、幸せ
その日は幸せのうちに眠りについた
たださっき一つ気になる能力、ていうか力を見つけたんだよね
猫魔法
まだ一個しか魔法が書かれてないけど、修錬すれば解放されていくみたい
これも今度試してみようっと