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魔王の王9

 うねうねと頭の傷口が植物によって埋まって行って、元通りになる

 その際足が地面に埋まって、そこから何かの力の流れが移動しているのが分かった

「シュラアアアアアアア!!」

 全身に針を出すポイゾナ

 それが無作為に私達を襲った

「ぐ!」

「キャァ!」

「あぐぅ!」

「ガフッ」

 メアリー、エルヴィス、タルニャで多重構造的なガードを作ったって言うのに、それを全く意に介さずに砕いて、針は私達に刺さった

「ああああああああ!! 痛い、痛い!!」

「ぐぅ、僕の、腕が!」

「あ、わたくしの、盾が、砕けて」

 毒針を受けたため私を除く全員が、針の刺さった部分から徐々に腐り始める

 メアリーはピクリとも動かない

「絶体絶命・・・。みんなを助けるにはどうしたら・・・」

 こうしている間にもみんなが死に向かっている

「仙術!」

「遅い!!」

 私の仙術が出るより早く針が飛んできて、私の右足を貫いた

「ぐうう」

 痛すぎる

 毒性が増してるのか、私の毒耐性を上回ってるのかも

「せ、仙術、阿獅羅!」

 何とか体勢を立て直して、霧で出来た獅子を出して攻撃させる

 大した威力はないけど、霧がねっとりとしてるから相手の足止めにも使える

「グシュルルフルシュフ。小癪」

 獅子はすぐ倒されたけど、粘液がポイゾナに絡みついて動きが鈍った

「皆!」

 私は肉球でみんなをタッチして回復させる

 解毒には少し時間がかかるから、まだ動けないだろうけど、それでも命の危機は脱した

 メアリーが動かないのが気になるけど、仙眼で視たところ生体反応はある

「フシュルフル、弱いくせに、私の食料の癖に、生意気、生意気、生意気ぃいい!!」

 粘液を振り払ってポイゾナが動き出す

「仙妖術、赤の五月雨!」

 空中に現れる真っ赤な弾

 それが無数に降り注いでポイゾナを襲う

 狙ったのは、奴の足!

「グギャアアア!! 私の足! よくもぉおお!」

 また針を大量に飛ばしてきたけど、さっきよりも威力が落ちてる

 やっぱりそうだ

 仙眼で気づいたんだけど、この下に龍脈がある

 龍脈は魔力や気力など、力の流れがある文字通り龍のようなもの

 そこから養分を吸い取って、その無腎臓とも思える体力を手に入れてたんだ

 力も強いわけだよ。龍脈と繋がってたんだからね

 だから足を破壊すれば

「仙妖術、青の閃き」

 爪が長く伸び、ポイゾナをバラバラに切り裂いた

 ポイゾナの破片はしばらく蠢いた後、地面に溶けるようにして消えていった

 そこに一つの丸い宝玉を残して

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