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異世界人16

 ミアたちがダンジョン攻略をしていた時を同じくして、マァサとケイジはだだっ広い空間をただひたすらに歩いていた

 空間の魔王ディメンド

 子供を狙い、喰らう対話不可能な魔王で、その見た目は化け物以外の何者でもない

 この世界で生まれたかどうかも不明な謎の魔王として語り継がれている

 倒したのは次元の勇者ムトット・マメットという小さな小さな小人族の勇者

 彼は次元と飛び越えて移動できるため、ディメンドがいくら逃げようとも執拗に追い続け、ついにはこれを倒してしまった

 誰も攻撃すらできなかった魔王を討ち取った手の平ほどの勇者

 彼自身も戦いで深手を負ったため、戦いからは退いたものの、寿命を全うして亡くなった

 かつては次元や空間に作用できる勇者が彼しかいなかったため、ディメンドと戦う術がほぼなかった

 しかし現在

 空間や次元、移動の能力者は数多くいる

 追いつけさえすれば倒せない相手ではなくなっているのだ

「ディメンドは多分子供達を喰らって力を取り戻そうとしてるんだと思う。復活魔王たちは完全に力を取り戻している者が未だいないって報告が来てるからね」

「では早く子供達を見つけなくては! ああ、私の子供達、どうか無事で」

「大丈夫だと思うよ。文献だとディメンドは子供達を一時保管して、太らせてから食べるらしい。きっとまだ無事さ」

 それでも出来るだけ早く助け出したい二人は必然走る

 走って走って走り続け、一日が経過した

 ケイジの魔眼の力を使うことで二人は常に回復し続けているため、休むことなく一日中走ることができた

 そして

「見つけた!」

 ディメンドは自らが吐き出した糸で子供達をぐるぐる巻きにし、転がしている最中だった

 教会にいた子供達以外にも、世界各地から集めていたのだろう

 ざっと見る限り子供達は千人程いるようだ

 ディメンドはこちらに気づき、グルルと低く唸る

「子供達を返してもらいます!」

 マァサの拳に力が入る

 そしていきなりディメンドの顔面を殴りつけた

 ゴギャァと激しい音が響く

 逃げる暇もなくディメンドはまともにその拳を喰らって吹っ飛んでいった

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