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魔王との戦い55

「よく頑張ったねマリオンちゃん」

 私は少し大きくなって彼女を背中に乗せた

 ロボを倒したことでダンジョンを攻略。出口に繋がる転移門が出現していた

「すごいですわねこの子。あの短時間で相当な力を身につけてましたわよ」

 うんうん、マリオンちゃんの成長速度は本当に目を見張る

 

 出口から外に出るとすでに夜

 この中では半日くらいいたから、外と中で時間は同じくらいかな?

「あ、機械人の人がこっちに走って来てるよ。あれは、さっきギルドにいた冒険者の人だ」

 うわ、よく覚えてたねエルヴィス

 この子記憶力すごいんだけど

「ああよかった勇者様! 実は首都を魔王が攻めてきていまして! 早急に戻ってきてほしいのです!」

「やっぱり復活魔王、増えてるね。急ごう!」

 私はさらに大きくなってみんなを乗せて、首都まで急いだ


 到着すると街はあわただしくなってて、ギルドの中なんてすごい喧噪だった

 どうやら首都上空に針の魔王っていうのが現れたみたい

 針の魔王は千年くらい前に猛威を振るった魔王で、今でも魔王の中では五本の指に入るくらいに強いって言われてる

 針を使うだけの単純な能力なのに、その被害は数十の国に及んだ

 使うのは小さな小さな針

 それでも殺害した人族の数は歴代でもトップクラス

 気づいたら隣の人が死んでたって程に隠密かつ正確に人を殺せる魔王

 それがなんでこの国の上空に?

「あそこです!」

 上を見上げると、針の魔王と思われる女性がジッと空中に立ってこちらを見ていた

「お前たち、勇者だな?」

「針の魔王! この国の人達には手を出させません!」

 マリオンちゃんは動けないし、マーキナさんは連絡が行っているもののまだ来ていない

 となると私達だけで戦うしかない

「わらわはなぜ甦らされた? 平穏に眠っておったはずじゃが? そこの勇者、答えられるか?」

「それは、私達にもわからないけど、人々に危害を加えるならあなたを倒します!」

「ふむ、大した実力もないのにそのような虚勢を張るのはやめよ。殺すえ?」

「う」

 睨まれただけで体が硬直するくらいあの魔王、強い

「まあ、わらわはもう過去の遺物ゆえ、もはやヒトに手を出そうなどとは思わぬ。そうじゃな、わらわに住む場所と安定した生活を保障せよ。さすれば守り人くらいにはなってやろうえ?」

「・・・。それ、本気で言っているんですの?」

「話なんて聞いちゃだめだよ。あの魔王は歴代でも人を殺した数は断トツと言ってもいい。きっとまた、殺すよ」

「そうね。復活したばかりっぽい今倒すのが正解よ」

 皆彼女を倒すという意見で一致

 でも、私は違った

 仙猫となった今なら分かる

 彼女、全然嘘を言っていない

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