魔王との戦い41
少し進むだけで相も変わらず出て来る気持ち悪いロボットたち
進むごとに数が増えてるけど、対策さえ分かってればそこまで強くない
順調と言っていいほど進むのは早い
「あ、なんか広いとこが見える」
エルヴィスの湯部刺す先には広い部屋が見える
そこには明らかにその部屋から先の道を守護してる何かがドンと座ってた
「何あれ? あれが機械獣とかいうやつかしら? かなりおっきい気がするんだけど」
メアリーの言う通り、大きさは家一軒分くらいありそう
「もっと大きな魔物とだって戦ったんですもの、わたくしたちなら大丈夫ですわ!」
部屋に入ると、そいつが何なのか分かった
機械獣、まさに獣にふさわしい見た目で、狼の姿をしていた
それは私達が近づくと、ブーンと起動音がして、モーターの音が響いて目が赤く光り、ウオオオオンと吠えた
「来るよ!」
機械狼はビームブレードのような爪でこちらを引っ掻いてきた
大振りだから当たりはしなかったけど、かすっただけでも致命傷になりそうなエネルギー
少し横を通ったんだけど、私の綺麗で美しい毛がチリチリになっちゃった
「イージスプレス!」
タルニャが飛び上がって機械狼の頭をぶったたく
ガイイイインとすごい音がして、タルニャはビーーンと震えていた
「手、手に、反動、ががががが」
こいつ、タルニャの攻撃を喰らってもびくともしてない
相当硬いってことだ
衝撃で手がしびれたタルニャは地面に降りると盾を地面に落としてしまった
そのすきを狙って機械狼が噛みつこうとする
「フライ!」
とっさにエルヴィスがカードを飛ばして魔法を発動
タルニャは宙に浮いて、間一髪狼の牙を避けた
「あ、ありがとうございますエルヴィス」
危ない所だった
「よし、私が! 妖術、巨大化!」
ポンと私は大きくなって、狼の体を押さえつけた
フフ、私の方が大きいのだ
「いいよミア! そのまま抑えてて!」
「うん!」
「セイヴ、コメット!!」
流星のように狼の首に剣で斬りつける
ガギィイイイインと音が響く
なんとフィオナちゃんの剣はあの硬い狼の首の可動部をパックリと切り裂いてしまった
内部の配線がむき出しになる
「グガアアア!」
狼はい後ろに飛んで体勢を立て直すと、体が変形し始めた
カキョンカキョンガシーンという機械音が妙に心地いいし、なんかかっこいい
そして狼は二足歩行になって、人型に変わってしまった