魔王との戦い37
ご飯も食べれたことだし、早速街を見て回ることに
この街にいる勇者にも会ってみたいし、まずは城の方へ行こうかな
城と言うか高層タワーなんだけどね
そこの一番高いところにこの国の王、マキナがいるらしい
なんでも機械の女神マキナの複製体で、機械の神のちょっとした権能も使えるみたい
ちなみに勇者二人はそのマキナの孫たちなんだってさ
そりゃ強いわけですよ
「ふぁあ、大きな建物・・・。天まで届いてそう」
「ここが城なんだって、今まで見てきたお城とは大きく違うよね」
取りあえず城に入ってみる
案の定自動ドアなんだけど、そのドアに入った瞬間地面が動き出して、一気に城の頂上にまで連れていかれた
「ひぃいいいいいいい!! 止めてくださいまし! 何ですの!? 敵ですの!?」
「あぶばばばばばば」
ああ、タルニャとメアリーはこういうアトラクションが苦手なのかな?
まあ急なことだったし、驚いてもしょうがないか
「大丈夫よメアリー、タルニャ。ほら、普通に立ってても飛ばされたりしないよ」
フィオナちゃんの言う通り、重力制御でもしてあるのか、まったくGがかからないし、姿勢制御装置もあるのかな? 棒立ちでいても揺れもしない
「ホントだ。ふー、怖かった・・・」
メアリーはすぐに慣れたけど、タルニャはまだあわあわとしてる
「これ本当に大丈夫ですの!? やっぱりどこかに飛ばされて死んじゃうんじゃありませんの!?」
「大丈夫だってば。怖いなら座ってなさいよ」
「そ、そうさせてもらいますわね」
ちょこんと座るタルニャだったけど、すぐに到着しちゃった
「ここは?」
「たぶん頂上」
キョロキョロしていると、その部屋の中央あたりにスポットライトがカッと光った
「なになに?」
スポットライトに照らされる人影
「よく来ましたねみなさーーーん! 私こそが女神マキナ! 女神マキナですよ!」
・・・
誰もが反応に困る結果
なんだろう・・・? スベってる?
ものすごく派手な衣装で登場したかと思いきや、いきなりくるくると踊る始末
みんな黙っているとちらっとこっちを見て急にスッと立った
「あれ? 面白くなかったですか? 失礼しました。もっと笑っていただけるものと思いましたが、いやはや、マスターとは違い私にはユーモアのセンスはないようです。ちなみに今のは、もしもマスターが絶対やらなそうなことをやったら、というテーマでした」
この人、普段は無表情なのか、目が座って能面のようになっちゃった