魔王との戦い35
車は安全に進んで、魔物すら寄せ付けない
何せ兵器が搭載されてるから、道中襲ってきた魔物は殲滅、盗賊も出た気がするけど、なんか倒してるっぽい
長い道のりだったにもかかわらず、ダラーっとゆっくりすごして、しかもボードゲームや、この国ではやってるゲームなんかも置いてあったから飽きることもなかった
あっという間に時間が過ぎて、首都アルマシーナへと到着した
「ふー、楽しかった」
「こんな経験初めてですわ! 特にこのげえむと言うんですの? すごく面白いですわね。国に帰ったら早速輸入させましょう!」
さすが王族だけあって決断が早いね
「いいなぁこれ、僕も欲しいなぁ」
そんなことを言ってると、車から声がした
「どうぞ、おひとり様一つまでプレゼントいたします」
「うわ! 喋れたの!?」
「はい、ただのAIですが、会話はある程度できます」
「すごい! 馬車しか乗ったことのなかった僕じゃ想像もできない世界だけど・・・。いいなぁ、僕君みたいなこを作ってみたいなぁ」
お、何やらエルヴィスの夢が広がったみたい
うんうん、子供は夢を持つもんだ。大きな夢を持つほどいい
私は、夢は叶えれなかったから
まだ人間だったころ、子供のころに私は不治の病に侵されてしまった
そのため猫と触れ合えるのは一日十分ほど
これが無ければ私の夢はとっくにかなってた
だから野良猫しか可愛がれなかったのよね
そう、私は、犬猫アレルギーだった
結構酷かったから、長時間一緒にいると本当に死が近づくくらいに
ああ、アレルギーさえなかったら・・・
でも今は違う!
私自身が猫であるわけだし、たくさんの猫と触れ合えるようになった
もう私の一番の夢は叶ってるのよね
今の夢?
そりゃあフィオナちゃんたちと平和にのんびり暮らすことだよ