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魔王との戦い28

 切り裂き続けて何匹は倒せたけど、それでも倒しきれないAランクの魔物がいる

 ジョガノガと呼ばれる巨大蛇の魔物、メグロノアと呼ばれる燃え盛るスライムのような魔物、ガスと呼ばれるその名の通りガス状の魔物

 この三体はAランクでもかなり強いネームドモンスターと呼ばれる名前付きの魔物で、ギルドから賞金首にもなっている

 倒したAランクの魔物の中にもネームドはいたけど、私の能力と相性が悪かったのか、簡単に倒せちゃった

 でも、この三体は強い

 ジョガノガは鱗が固すぎて爪や刃が通らないし、魔法も効かない

 メグロノアは熱すぎて近づくこともできないし、水魔法で攻撃しても蒸発しちゃう

 ガスはとらえどころがなくて、物理、魔法ともに全く効果なし

 これどうすればいいん?

「手伝うよミア!」

「ありがとうフィオナちゃん」

 とはいってもこのパーティーで一番強いのは私なんだよね・・・

「いっくぞおおお!! ブレイヴ! スラッシュ!!」

 フィオナちゃんが勇者の力を纏った剣を横なぎに振った

 は、速い。フィオナちゃんも研鑽を積んで少しずつ強くなっていってる

 これは、私の予想以上に強くなってる

 パシュンという音がして、ガスの体が真っ二つに

 なんとフィオナちゃんは一撃でガスを倒してしまった

「あ、うう、もうだめ」

「フィオナちゃん!?」

 どうやら今の一撃は魔力や勇者の力を全て込めた渾身の一撃だったみたい

 すぐにメアリーがフィオナちゃんに結界を張って連れて行ってくれた

「ミア、フィオナちゃんはしばらく動けないからもう少し頑張って!」

「うん!」

 鎌首をもたげてジョガノガが噛みつく

 その牙を蹴って噛みつきを避け、同時に口の中に妖術の炎を投げ込んだ

「シュルルルル!」

 やば、怒らせちゃった

 炎の力が弱かったのか、口の中を火傷した程度みたい

「危ない!」

 気づくのが遅れ、尻尾が頭上に迫ってた

 これは、まずい

 尻尾が当たる直前

「カード魔法、スライド!」

 間一髪でエルヴィスの魔法が発動して、私の体が横にスライドした

 そして真横に尻尾がズドンと叩きつけられる

「はぁ、はぁ、ありがとうエルヴィス」

「油断しないでミア!」

 気を引き締めてジョガノガに向き直るとカパッと開いた口に飛び込んだ

「そんなに食べたいなら食べてみなよ! 胃もたれさせてやる!」

 私は内部に入り込んで、そのまま食道、そして胃をグッチャグチャのズタズタに引き裂いてやった

「シュルルルルルルロロロロロ!!!」

 強烈な叫び声をあげてジョガノガは倒れる

 そして私は口から飛び出して、最後の一匹をにらんだ

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